教育委員だより No.9

平成13年11月6日

小牧市教育委員会 教育長  副島 孝

「味岡小が中日教育賞を受賞」

味岡小学校が、中日新聞社から第33回の中日教育賞を贈られました。11年にわたる「表現能力を育てる音声言語教育」の実践を評価されたものです。「音声言語教育」といわれると、なにやら難しそうです。しかし、平成3年度の研究開始以来、めざす子供の姿が「聴ける子」「話せる子」、それに加えて12年度からは「伝え合える子」だと聞けば、少しイメージが具体化するのではないでしょうか。つまり、「読む」「書く」に終始しがちだった国語の授業を、話し言葉を重視したものに変えてきたのです。

味岡小学校の授業を見せてもらうと、子供たちのはっきりとした発言にいつも感心させられます。ディベート形式の話し合いは、学級の全員をうまく活用していること、賛成側や反対側の立論に自分たちの調査結果を積極的に取り入ているなど、特色あるものです。かといって、読み書きを軽視している訳ではありません。文学作品の深い読み取りやノートやワークシートへの書き込みを見れば、読み書きの能力も十分育っていることが分かります。

私は幸いにも、この研究を初期の段階から参観することができました。そのうえで、この研究実践で高く評価する理由のひとつは、目標の最初に「聴ける子」があげられていることです。まず必要なことは「聴く」ことができることなのだという、明確で見通しをもった主張があることです。本当の基本は「話す」ことにあるのではなく「聴く」ことにあるのという主張は、毎年先生たちの転勤が繰り返されるなかで11年間も研究実践が続いたことで証明されていると思っています。

もうひとつ評価する理由は、味岡小学校で実践した先生たちが転勤により市内のほかの学校にも大きな影響を与えてくれたことです。「小牧市の国語の授業レベルは高い」、これは他の郡市から小牧市の学校を訪問した先生方が、異口同音におっしゃることです。そういう影響の例として、光ヶ丘中学校のディベートがあります。意外に知られていないので逆に驚くのですが、光ヶ丘中学校は昨年度の全国中学・高校ディベート選手権(通称ディベート甲子園)の優勝校です。今年度も東海地区大会で優勝し、東京ビッグサイトで行われたディベート甲子園に出場しました。

全国大会の常連校に育て上げた指導者は、味岡小学校から転勤し、光ヶ丘中学校で磨きをかけた先生です。(今年度から埋蔵文化財センターに勤務しています)地区大会、全国大会の出場校を見ると、びっくりするような名門校が並んでいます。レベルの高さが想像できます。スポーツ面での活躍は目立ちますが、このように学習の面でも市内の学校ががんばっている姿を見るのは本当にうれしいことです。


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