教育委員だより No.37

                                                         平成14年8月21日

                                                小牧市教育委員会教育長  副島孝

子育て支援センター、ファミリーサポートセンターの誕生

教育委員会の事業ではないのですが、大きな関連のあるものが誕生しました。子育て支援センターが7月にオープンし、ファミリーサポートセンターが10月から活動を開始します。子育て支援センターは、入園まえの子育てのお手伝いをするところです。親子で遊びにいくこともできます。ちょっとした疑問点を相談したり、知り合いがいない、子どもの遊び相手がいない方を対象に育児サークルの紹介や子育て仲間をつくるきっかけになるなどの機能が期待されています。

ファミリーサポートセンターは、0歳〜12歳子ども(障害児は18歳未満まで)を一時的に預かる仲立ちをするところです。ふだんは問題がなくても、病気をしたとか、子どもを連れて行かれない外出の際などに、一時的に預かってもらいたいときにセンターに連絡すれば、預け先を紹介してくれる方式です。これには、前もって会員登録が必要です。会員には、預ける側の依頼会員、預かる側の援助会員、預ける側にも預かる側にもなる両方会員の3種類があります。多くの方が登録されれば、頼んだのに預け先が見つからないというような事態が起きにくくなります。現在会員を募集中ですので、ぜひ多くの方の登録をお願いします。申し込み、問い合わせ先は、電話74−4755です。

なお、1時間あたり700円(土日や夜間などには800円)の費用がかかりますので、いわば有償ボランティアの形です。無償ではないことに抵抗のある向きもあるかもしれません。しかし、ある程度のお金を出すので、あまり遠慮しなくて頼めるという側面もあるのではないでしょうか。よく外国には子どもをひとりにしないためにベビーシッターの制度があると言われますが、サポートセンターがその仲介をするわけです。

こういうことは、以前のわが国では考えられなかったことかもしれません。子育てのアドバイスなど、黙っていても祖父母や近所の人が世話を焼いてくれたはずです。子どもを預けることも、家族や知り合いのなかで済んでいたはずです。しかし今は、引越しで近くに誰も知り合いがいない核家族は、決して珍しくありません。いずれは知り合いが多くなるはずですが、当面は公的に手助けする仕組みが必要とされるのです。こういう関係の中から、育児グループやサークルなどの仲間ができたり、相談する人ができたりすればすばらしいことです。

現在は、子育て世代のなかでも、それぞれ状況は多様化しています。たとえば、仕事をもつ男女は子育て時間の不足に悩み、専業主婦は日々の子育てのなかで孤独感に悩む傾向があると言われています。子どもがゼロ歳から1歳ごろまでの間が、最も孤独で子育てがつらいという人が多いと言われています。子育てに関してちょっと相談できる、ぐちを聞いてくれる、そんな人(かっこよく言えば子育てサポーター)の存在が貴重になります。しかし、世代間の価値観の違いもあります。子育てを終えた世代の人が、時代の変化を考慮せずに自分たちの世代の子育て経験を押し付けても理解されないでしょう。

広い意味での子育て支援の機関は、少なくありません。誕生前から関わる保健センターをはじめとして、市役所でいうと福祉部所管のものや少年センターなど教育委員会所管のものがあります。これは、保育園と幼稚園に代表される、国の厚生労働省と文部科学省の2系統が、からんでいます。しかし、市民の側から見ればそんな区別はどうでもいいことです。できるだけわかりやすく、また連携を取り合うことが必要です。教育委員会と福祉部は連絡を密にして連携を取り合っていますが、今後いっそう密接に協力し合いたいと考えています。たとえば、小中高校生が赤ちゃんや小さい子に接する保育体験学習などは、少子化のなかで大きな意味を持つのではないでしょうか。

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