教育委員だより No.66

                                                                  平成15年9月25日

                                                小牧市教育委員会教育長  副島孝

市P連母親委員会による事業の評価

市P連(小牧市PTA連絡協議会)に母親委員会という組織があります。各小中学校PTA(市P連では、単位PTA略して単Pと呼んでいます)の母親代表(これも略して母代)さん方の集まりです。単Pの活動充実のために、毎年研修会を開いてみえます。先日は「土日開催の小中学生対象事業の実態を聞き、親として考える」というテーマで、生涯学習課が説明役として開催されました。よい機会なので、生涯学習課事業に限らず、市として行っている事業を網羅して紹介し、意見や評価をしてもらう機会にしたらと、生涯学習課には依頼しました。

事業評価の在り方は、近年どこでも問題になっています。特に、生涯学習関係のように法的に細かい内容まで規定されているわけではない事業は、限度もない上に効果もはっきりしないことが多いのです。別の日に開かれた「小牧市生涯学習推進会議」でも、個々の事業云々よりも市民や組織が横につながるネットワーク作りこそ重視すべきだとの意見も出されました。そういう意味でも、事業の受け手側である各単Pの母代さん方から意見をもらえる機会は貴重なのです。

研修会でも多くの意見をいただきましたが、後日文書でもご意見を集約しました。さまざまな意見がありました。「土日に、こんなに多くの講座や催しが行われていることに驚いた」、広報誌「こまきっ子」は知っていたが、じっくり読んでいなくて反省した」など、まずは多くの事業が行われていることに驚かれたようです。一般には5日制になったのに、市は何も対策をとっていないと思われている市民の方が多いのが現実です。その結果、(こうしたものを、参加者数だけで評価するのがよいのかの議論はありますが)参加者の少ない事業もあります。

また、「中高学年向きが多いので、中学生向き、低学年向きも充実してほしい」、「会場までの足が問題なので、バスを出すなどの対策をとるべきだ」などの、要望もありました。市も経費削減や公務員削減の声の中、年々増える事業に追われているというのが現実ですが、必要なことならやらなければなりません。注目すべきは、「子ども向けの事業は地域で行ってこそ意味がある。例えば、学校の花壇で園芸講座、図書館で文学講座など」、「私たちの校区では、こんな事業を独自に行っているのに、市として同種の事業を行うのはおかしい」などの意見があったことです。

確かに、市が全員を対象に行うべきことと、地域が住民を対象にすべきことがあるはずです。基本的には市が行うことは、市でなければ実施不可能なことを除けば、地域で行うための支援と例示としての事業実施でしょう。そのために、小牧市では「共同利用施設子ども交流事業」などを進めています。ただ、多くの地域、校区が独自に事業を行う条件を備えているかと言えば、難しいのが現実です。特に、実際に、企画運営に携わっていただける人材、組織の問題です。

いずれは市全体と地域ごとの取組みの棲み分けができるのが理想でしょうが、多分過渡期の状況が継続すると考えなければならないでしょう。それならばいっそう、本当に市本来の事業は何なのか、過渡的に行っている事業は何なのか、個々の事業実施の意義をきちんと評価しなければと思います。また、言うまでもないことですが、いわゆる土日の受け皿にすべての子どもたちが頼る必要はないことも、理解しておきたいものです。

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