教育委員だより No.81

                                                                  平成16年3月16日

                                                教育長 副島孝

環境学習と学校版環境ISO

  14日(日)に「こどもとおとなの環境会議2004」が、まなび創造館のあさひホールで開催されました。最後の講評を依頼されていたこともあり、参加しました(おかげで楽しみにしていた市民音楽祭の方は、失礼する結果になりました)。今回の特色は、単なる発表に終わるのではなく、参加者(環境問題に長く取り組んでいる方が多い)とのやり取りが予定されていたことでした。

環境活動報告ということで、小牧小(地球にやさしくしよう)・大城小5年生(空気とごみのつながり)・米野小(生き物を守ろう米野クリーン大作戦)・応時中(みんなで守ろう大山川)・大城小4年生(リサイクルおもちゃ)・味岡小(味岡の生き物)・小牧中(小牧市の新分別回収方法から環境に優しいくらしを考える)から、子どもたちの総合学習や活動の報告がありました。身近な環境の改善のために、自分たちで実践した内容が含まれているものが多くありました。

従来は発表で終わりというパターンが多かったのですが、今回は各校の発表に対して、参加者による鋭い突っ込みや話し合いが行われました。子どもたちが、他の学校の発表に意見を言う場面もありましたし、平気でポイ捨てや不法投棄をする(一部の)大人への批判も聞かれました。参加者からは、自分たちの取組の紹介や、きれいにまとめることよりも疑問へのいっそうの追究を期待する意見も出されました。子どもたちや先生にとっては、環境学習の奥深さや総合学習の意義を痛感できたのではないでしょうか。その意味でも、よい機会だったと思いますし、今回参加できなかった学校も、総合学習の質を高めるためにも参加したり、発表したりする機会を持てるとよいと思いました。形だけの総合学習に終わらないためには、各学校でも(環境学習に限らず)同様の取組が望まれます。

小牧市では既に、小中学校を除く(第一幼稚園や保育園も含め)すべての部署で、ISO14001の認証を取得し、活動しています。学校に関しては、正式のISOでは非常に煩雑な手間がかかることや、学校による主体性を勘案したものの方が望ましいと考え、いわば学校版環境ISOという形での取組を考えています。既に、教育ビジョン検討委員会の「21世紀を拓く力の育成部会」の委員や校長会などとも協議しながら、原案を作成しています。新年度からは、各小中学校でも取組がはじまるだろうと思います。学校版環境ISOは、取り組む内容を各学校で決めることができるところに、特色があります。

実は地球温暖化防止の京都議定書に定められた二酸化炭素の排出量問題で、日本は1990年比−6%削減目標に対して、2001年時点で削減できたどころか逆に+9.5%で、差し引き+15.5%に削減必要率が上昇しており、カナダ・アメリカに次いでワースト3位とになっています。外国から排出権を買わない限り、達成は難しいといわれています。ちなみにイギリスは−12.5%目標に対して既に−11.7%を達成、ドイツは−21%目標に対して−18%を達成しているそうです。

ごみの分別やリサイクルで、環境問題が解決に向かっていると思ったら大間違いだということです。もっと真剣な対応が必要とされています。小牧市が夏季の教室の暑さ対策としてエアコンではなく扇風機を選択したのも、最大の理由は環境への負荷を考えたことでした。環境の問題は、今の世代の問題ではなく、次の世代に影響の出る問題です。だからこそ、子どもたちには真剣な取組が必要となります。学校版環境ISOが、子どもたちの環境問題への取組の助けとなるように願っています。

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