教育委員だより No.90

                                                                  平成16年6月21日

教育長 副島孝

地産地消の試み

ここ数年、食育という言葉がよく使われるようになりました。食に関する教育という意味です。朝食をとってこない、清涼飲料水をがぶ飲みする、偏食がひどい、家族で食べずひとりで食べる(孤食)など食習慣の問題が、生活意欲や学習成績にまで影響を与えていると指摘されるようになりました。学校給食を食育に活用する取組も、各地で行われるようになりました。そのひとつが、地産地消です。

地産地消とは、「地域で生産した食材をその地域で消費する」ということです。現在私たちは世界中から来た食材を、(意識しているかどうかは別にして)大量に摂取しています。和食でよく使われる豆腐や蕎麦も、原料は大半が外国産です。学校給食は安全性に細心の注意を払っているので、家庭や外食に比較すれば国産が多いものの、全部国産というわけにはいきません。値段のせい(誤解している方もみえるようですが、1食小学校220円、中学校250円はすべて食材の費用です。調理等に関する設備や人件費などは市が負担しています)などもあり、安全性が確認されている外国産の食材も使用しています。

そういう状況だからこそ、地元の食材を利用した給食を実施し、食材や農業のことに関心をもってもらうことには大きな意義があります。以前から実施したいと考えていたのですが、難しい問題もありました。最も大きな問題は、市内の給食をまかなえるだけの量を確保できないということでした。そこで考えました。地元を小牧市内だけに限定しなくてもよいのではないか、市内全校では無理でも可能な範囲でもよいのではないか、と。

その結果、手始めに東部給食センターで6月25日(金)に実施することになりました。この日の献立は「夏野菜のカレー」です。小牧産として、外堀の堀尾さん生産の「ぼっちゃんカボチャ」が東部給食センター分確保できることになりました。他の材料も、米は愛知県産の「あいちのかおりSBL」(これは米飯給食でいつも使用しています)、そのほかの野菜(タマネギ・ピーマン・ジャガイモ・ナス)も愛知県産が確保できることになりました。これなら「地産地消」と言えると思います。

7月1日(木)には北部給食センターで、外堀の舟橋さん生産の小牧産トマトを使用した「トマトスープ」を予定しています。このような取組を通じて、「農産物」や「地域農業」に、ひいては「食品」や「食生活」にも関心を持ってもらえればと考えています。小牧の農業だけでなく、全国有数の農業県でもある愛知県を見直す機会になればと期待しています。今後も給食では、可能な限りさまざまな取組を実施していく予定です。

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