教育委員だより No.96

                                                                  平成16年8月20日

                                                教育長 副島孝

養護教諭部会の研究発表

先日蒲郡市で愛知県養護教諭研究大会が開かれ、小牧市の養護部会が研究発表を行いました。その発表冊子をいただき、発表当日の様子をお聞きすることができました。テーマは「児童生徒理解につながる情報の共有化をめざして−保健管理システムへの取り組み−」です。平成元年度から取り組んできたコンピュータによる保健管理システムの活用によって、迅速なデータ処理ができるようになっただけでなく、そのデータを生かした保健教育が可能になってきたという内容です。

小牧市の保健管理システムは、市販の専用ソフトの購入ではなく、開発業者と提携し独自ソフトを開発する方法をとってきました。つまり、ソフトに合わせるのではなく、実際に行いたい業務にソフトを合わせる方式です。現在の機能としては、健康診断結果を入力するとローレル指数、個人データの変化のグラフ、虫歯の治療率、校内統計などが作成できるようになっています。また、「健康診断結果のお知らせ」文書などの個人別印刷も可能です。保健室の利用状況を入力すると、個人別や学年別などの集計ができ、そのデータをもとに各種の指導用資料が作成できます。

手作業や個人的なコンピュータ処理とは比較にならない活用が、なされていることがわかります。もともと学校のIT化は、子供たちの情報教育と事務処理の効率化(による教育活動の充実、児童生徒へ接する時間の増加)をねらいとしています。全校に校内LANを整備し、全普通教室にコンピュータを配置したのも、その目的のためです。その意味では、今回の養護教諭部会の研究により、本来の目的に即した活用が進んできていることがわかります。

しかし、まだまだ不十分な面もあることを、この研究は明らかにしています。例えば、健康観察や出欠席は、各学級のコンピュータからの入力で、すぐに学校全体のデータができるはずですが、まだ一部の学校で試行されているに過ぎません。養護教諭は校内を回らなくてもよい、というのでありません。集計に要していた時間を、実際の観察や指導に使っていただきたいということです。市の保健センターと学校との間でデータを共有できるようになれば、予防接種などで0歳時からのデータを活用できます。転校や進学に伴う学校間のデータ交換などにより、指導の連続性を高めたり、子供自身が自らの健康管理を行ったりすることもできると思います。

現在は、データのままでの学校間の受け渡しは行われていません。学校が授業などで使いやすいようにと、インターネット経由のネットワーク方式になっているからです。しかし、利用が進んできた今後は、セキュリティの面からも専用回線で学校間をつなぐ必要があると考えています。これからの小牧市のIT環境整備の方向を考えるうえでも、非常に参考になる貴重な研究でした。

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