教育委員だより No.97

                                                                  平成16年9月7日

                                                教育長 副島孝

東京都足立区を訪れて

年に1回、教育委員の行政視察があります。小牧市の教育政策に生かすために、他地域の教育行政を学ぶ、またとない機会です。本年は東京都の足立区を訪問することができました。足立区を選んだのには、いくつかの理由があります。区単位で競うように進められている教育改革の現状、幼保一元化施設としての幼保園、歴史のある教育研究所などのほか、小牧市でも課題になっている中央図書館や郷土博物館まで、お聞きしたいところ、見学したいところが目白押しです。

足立区では、平成12年度から15年度までを第一次教育改革として、開かれた学校づくりの推進、学校選択の自由化、授業診断や学校評価の実施公表などを実施されました。16年度からは第二次として、二(学)期制、学校別学力テスト結果の公表、小中一貫教育、各校に「開かれた学校づくり協議会」設置、幼児教育振興プログラムによる公私立、幼保の枠を超えた幼児教育、幼保園の開設など、精力的に取り組まれています。教育改革のデパートとも、言われているそうです。

中央での教育改革論議が、東京での現実を反映したものであることは従来から感じていたことです。今回視察を行い、改めてそれを実感することができました。例えば、東京都では教員の異動が都全域で行われており、初任者は5年たつと他市区へ異動するそうです。小牧市のように基本的に市単位で人事のできるところとは、全く条件が異なるのです。そうなると、研修を基に教育活動の充実を図る方法より、学校間で競う方が成果を上げやすい方法だとも言えます。

また、教育委員会から校長候補者の選定権まで権限委譲された五反野小学校学校理事会の大神田理事長や、今年度から校長に就任された民間出身の三原校長との懇談も、刺激の大きいものでした。直接ご本人たちから、従来の学校経営に学ぶべき点や改善が必要だと感じた点などを、率直に語っていただけました。理事会がどこまで出るべきかの判断でご苦労されたことや区教育委員会のバックアップなどについて、当事者ならではのお話が伺えました。

2日間みっちりと、密度の濃い研修ができました。おかげで、かなり疲れましたが。小牧市の現実の中で、どのような教育政策が必要かを考えるよい機会となりました。足立区の皆様、本当にありがとうございました。

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