教育委員だより No.106

                                                                  平成16年12月9日

                                                教育長 副島孝

中高生への学習室の開放

「広報こまき」12月1日号でもお知らせしましたが、この冬休みから午前9時〜午後4時30分の間、市の公民館(市民会館と同じ建物)、中部公民館(メナード美術館西のプラネタリウムのある建物)、東部市民センター、味岡市民センター、北里市民センターの五つの施設で、空いている学習室などを開放することにしました。対象は、中学生や高校生、受験生です。手続きとしては、当日利用する施設で利用者名簿に学校名、氏名を記入するだけです。

きっかけは、ある高校生からのファックスでした。市内のある公共施設で勉強していたが、ある日その施設の人から「ここは勉強する場所ではないので、使わないように」と言われたという内容です。実は市内には図書館も含め、中高生のためのきちんとした学習場所がないため、その施設ではまじめに勉強している高校生を許容していたのですが、施設利用者からの指摘もあり、板挟みになっていたようなのです。

長期休業中には、教室等を開放している学校もあります。また、自宅に勉強部屋のある人もいるでしょうが、一生懸命勉強している人が他にもいる環境の方が勉強に打ち込めるという気持ちは、私自身や我が子の経験からもよく理解できます。また、現在日本の中高生は、学校以外での学習時間が、先進国で最低の水準にあると、各種の調査結果が示しています(もちろん、これは塾などでの学習時間を含めての話です)。それに、学校や塾で習うばかりで、自分で学ぶ姿勢が弱いと指摘されています。

本来は学習室などの利用者には、受益者負担の原則から使用料をいただいています。しかし今回は、広い意味では青少年の健全育成の一環としての取り組みだと考え、もちろん無料です。以前から私は、「健全育成」という言葉が非行を犯した青少年をどうするかというニュアンスで語られすぎており、健全な青少年を支援する側面がおろそかになっているのではと感じてきました。

例えば、タバコを吸っている高校生の姿を見ることはありますが、大部分のまじめな高校生の姿を見る機会は意外にありません。高校生が一生懸命勉強している姿は、きっと中学生の目には新鮮に映ることでしょう。同室に中学生がいることは、高校生にとっても勉強の意欲につながるかもしれません。もちろん、逆の心配もあります。勉強のじゃまをするような子が来たら、退室を求めるしかありません。こういう場合にこそ、「自己責任」という言葉が当てはまるのではないでしょうか。

冬休み中とはいっても、12月28日〜1月4日までと、休館日の月曜日(12月27日)は休みです。この期間の利用状況を見て、春休みや夏休みの開放の方法を考えたいと思っています。なお、市内の中学校や高等学校には、利用できる部屋の情報は事前にお知らせします。各開放施設でも掲示しますし、生涯学習課のホームページにも掲載しますので参考にしてください。

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