教育委員だより No.109

                                                                  平成17年1月12日

                                                教育長 副島孝

教職員表彰に想う

毎年1月の仕事始め式の席上、小牧市の職員と教職員の表彰が行なわれます。今年度も25人の職員と20人の教職員が表彰されました。これは小牧市表彰条例に則り市長が表彰するものです。市の表彰には市職員や教職員だけでなく、各種の委員や保護司や補導員などボランティア的な仕事を永年務めていただいた方も含まれています。実は昨年度から教職員については、表彰を受ける条件を変更してもらいました。それまでは市職員と同じく、25年以上市内の学校に勤務している者となっていました。これを年数の規定をはずし、他の模範になるとか、教育効果の向上に功績のあるなどの条件にしてもらったのです。

理由はいくつかあります。まず25年勤続が条件では、一定年限を過ぎて市外から転勤してきた人が除外されてしまうことです。次に、特に専門職である教員が勤続年数だけで表彰を受けることが合理的なのか、疑問があることです。腰をすえて教育に取り組んでもらうために、現在は教員としての身分と給与体系が保証されています。そのうえに自動的に年数だけで表彰されるのは変ではないでしょうか。こんな考えから、年数にかかわらず学校から推薦された教職員を表彰する形にしたのです。

あの先生のクラスは掃除をしっかりやるとか、授業に熱心に取り組むとか、そんな理由で十分なのですよ、とお願いしたのですが、昨年度は制度が変わったばかりということもあって、25年経験つまり26年目の教職員の推薦が圧倒的でした。しかし本年度は、26年目の人はごく少数です。校長先生方には、選考でご迷惑をかけているかもしれませんが、選考方法も含めこの制度を積極的に活用していただきたいと思っています。

ところで優秀な教員の処遇については、全国的な課題となっています。表彰して特別な称号を与えることや、給与や手当などの優遇措置も各地で検討されているようです。これはある意味では当然のことかもしれません。努力して成果を上げている教員も、そうでない教員も、処遇が横並びでは悪平等と言われても仕方ないでしょう。しかし、問題もあります。それは学校での教育は、すべての教職員の協力に依っている要素が大きいということです。給与などにまで影響する方法は、同僚性の面への影響も懸念されます。

予備校では講師間で10倍以上の給与の差は当たり前だ、公務員は甘い、という批判は甘んじて受けなければなりませんが、現状では給与や手当まで優遇するのは問題が多いと考えます。表彰程度が適当ではないでしょうか。すべての教員が処遇に値する教育活動を続けていると信じていますが、毎年特に各校で表彰に値する1,2名の教職員を表彰することは、それなりに意味があると思います。永年勤続の表彰のときは何も言わず、この程度の表彰になると批判するのでは、教育活動の質を疑われる結果になる、と逆に心配してしまいます。

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