教育委員だより No.111

                                                                  平成17年1月31日

                                                教育長 副島孝

教育委員の役割

「教育委員会の活性化」という話題が、よく聞かれるようになりました。教育の地方分権が現実のものとなってきたことが背景にあります。数ある行政委員会(小牧市には教育委員会の他にも、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、農業委員会、固定資産評価審査委員会があります)のなかでも、教育委員会だけが話題になるのは、それだけ国民、住民の期待と関心が強いからだと思います。行政委員会はいずれも中立的、専門的な立場に立って仕事を分担する合議制の組織です。だからどうしても、対応が遅い、責任の所在がはっきりしないなどの批判がついて回ります。

小牧市の教育委員は5人で、内ひとりは私です。非常勤の4人と常勤の教育長で構成されるところに、教育委員会の良さと弱さがあります。レイマン・コントロール(最近はポピュラー・コントロールと呼ぶ人もいます)という、専門家ではない市民の立場で教育行政を監視する非常勤の委員と、専門家としての常勤の教育委員兼教育長の組み合わせが、本当に機能しているかが問われています。小牧市の4人の教育委員は、いずれも見識のある、しかも働き盛りの方ばかりです。30代〜50代の現役のPTAを含むメンバーは、私にとっては力強いブレーンですが、会議の日程調整は逆に非常に難しくなります。通常は月に一度の教育委員の会議がやっと、という状況です。だからこそ、その会議をいかに活用するかが、知恵の絞りどころになります。

各市町村の教育委員会も同じだと思いますが、小牧市の場合も毎年工夫を重ねています。今年度行っていることは、すぐにはできなくても近い将来やってみたいこと、やらざるを得ないと考えていることを順に各課から提案し、教育委員の意見を聞く場を設けていることです。もちろん、その時どきの処理に追われがちな事務局の職員に、将来的な展望を持った施策を考え、提案する姿勢と能力を身につけてほしいとのねらいも、背景にはあります。各課からの提案のレベルは、今のところ様々です。しかし、こうした試みの積み重ねが、トップダウンだけでない、ボトムアップだけでもない、まして国や県からの指示や方針を待つのではない、市の教育委員会としての力量をつける道だと考えています。

さて、先日の会議で史跡としての小牧山活用の将来計画の提案が、文化振興課からありました。その場である委員から、「小牧山の場所を県外の人の立場でホームページで探してみたが、市の公式ホームページでも、教育委員会のホームページでも見つけることができなかった。せめて名古屋駅からの行き方と時間くらいは載せるべきではないか」との指摘がありました。まことに恥ずかしいことですが、そのとおりで市の公式ホームページでは、「検索」からでは難しく、「市政・統計・広報」から「小牧市はこんなところ」とたどらないと行き着かないことがわかりました。教育委員会のホームページには早速載せましたが、「文化振興課」から「小牧市歴史館(小牧城)」とたどらないと行き着けません。

これはほんの一例ですが、仲間内の目だけでは見えなければならないものも見えなくなってしまうことは、よくあります。それぞれの専門分野に精通しているだけでなく、新鮮な視点から意見をいただける教育委員を持つ幸せと、それを生かす教育行政を行う責任を感じています。

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