教育委員だより No.127

                                                                  平成17年8月8日

                                                教育長 副島孝

子ども議会で感じたこと

市制50周年記念事業の一環として、「子ども議会」が開かれました。市内の各小学校から2名ずつの子ども議員が本会議場で質問をし、私も答弁側の一員として参加しました。将来の市民(現在でも市民ですが、有権者となる時代を見据えてという意味で)という視点から、どのような姿勢で子どもたちが参加しているのかに最も関心がありました。

どの子も、堂々と質問をして頼もしい限りでした。特に、自分の言葉で伝えたいことをはっきりと話すという点では、我々の方が反省しなければならないと思いました。小学生ですので、環境問題や公園整備、安全対策などの質問が多くなったのは当然のことです。ごみやたばこのポイ捨て、違法駐車、不審者問題など、大人が手本を示すどころか、問題を作っている現実に責任を感じます。

質問を聞きながら、考える前提となる情報が正しいかどうかの吟味が必要だと感じました。例えば、水道の水を飲んだら危ないなど間違った情報が流されていることもわかりました。正しい情報の必要性を痛感します。また、こういうものを造ってほしい、充実してほしいという提案も、たくさんありました。当然の意見でしょう。しかし、その際こういうことを調べてみたとか、こういうことも考えた結果だという視点があるかどうかで、説得力に差が出ることを実感しました。

今の子どもたちが大人になる時代のほうが、財政的にも環境的にも、現在よりも良い方向に行くと楽観視できる人は少ないはずです。しかし、将来へのツケとなってしまう可能性が強いことでも、現時点でのことだけを考えて主張する人は、大人でも少なくありません。子どもたちにこういうことを要求するのは酷かもしれませんが、次世代を担う子どもたちだからこそ期待したいし、そういうことを学ぶためにも学校教育という制度があると考えています。

総合学習の是非が論じられていますが、その是非は何が学ばれたか、何が身についたかによってなされるべきではないでしょうか。子どもたちの思考の仕方が変わってきた、多面的に考えられるようになった、主張に裏づけが出てきたなどの変化が現実のものとなってくれば、総合学習をなくすなどという話は消えるのではないでしょうか。

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