教育委員だより No.132

                                                                  平成171013

                                                教育長 副島孝

やっとイントラネットが完成

これまでのインターネット経由ではなく、専用線によるイントラネットによって学校間や学校市教委間を結ぶ作業がやっと終了しました。9月いっぱい要したのですが、途中いくつかのトラブルが起き、どうなることかとハラハラしました。最も心配したのは、とにかく反応速度が遅いことでした。そのあたりは十分に考慮して設計したシステムですから、どこかに原因があるはずです。そのどこかを特定するまでに、ずいぶん時間がかかりました。それだけ大変なシステムだったんだと、実感しました。速度の問題が解決したあとも、ホームページに不調が生じるなど、トラブルがすべて解決したわけではありません。同時に実施した先生方へのノートパソコンの貸与も2年がかりとなるため、もう1年は個人パソコンとの併用という不徹底な状態が続きます。

覚悟はしていましたが、これだけの苦労をしてもイントラネットとパソコンの貸与を実現したのには、二つの理由があります。一つは、デジタル化が進むなかで、情報管理をきちんとできる条件を整備することです。二つめは、業務の省力化と同時に教育力のアップを図ることです。

一点目については、よくニュースで報道されるのでご存じでしょうが、パソコンやフロッピーディスクなどの記録媒体が盗難にあったり、パソコンやサーバーコンピュータに侵入されデータが流出したり改竄される事件が頻発しています。原因はさまざまですが、個人パソコンを仕事に使い、それがインターネットに直接つながる状態では、悪意の手から完全に防ぐことは困難です。個人情報、それも住所や電話番号などではなく、個人の内面に関わる情報を扱っているのですから、細心の注意とシステムが必要です。

先生方にとっては個人パソコンのように自由に設定できるわけにはいきませんが、業務用に使用するパソコンはどんな組織でもある程度の制約を持っていることを知ってもらう機会となるでしょう。たとえばデータは全てサーバーに置く、どうしても持ち出さなければならない場合は許可を受ける、などの実施手順書を作成しました。情報の漏洩は犯罪であるという時代なのです。

二点目の省力化と教育力の向上も、重要です。イントラネットが構築されて、仕事の能率が落ちては意味がありません(もちろん初期段階では、不慣れなために戸惑う点があるのは当然ですが)。事務的な面では思い切った省力化を図る必要がありますし、それが可能なソフトを導入してあります。とくにカスタマイズ(使用に応じた設定変更)ができるグループウェアは、これでやっと本来の活用が可能になると思います。注意したいのは、せっかくのカスタマイズをこれまでのやり方に合わせることだけに使い、事務の効率化の機会を失ってしまうことです。

教育そのものへの利用も重要です。これまでの数多くの実践の蓄積を、すべての学校・教室で授業そのものに生かす、研修面に生かす条件ができました。Web教育センターも、イントラネットを活用して研究開発を行う分野と、インターネットで広く公開する分野の両面で、本来の機能が果たせることになります。サポート体制も充実しましたが、もちろん問題点はあります。特に、これだけのシステムを管理するだけでなくコストに見合う活用を図るためには、担当する人材が必要なことは痛感しています。

人的な充実が非常に難しい時代に矛盾した話ですが、このシステムを活用することにより学校事務が軽減され、本来の学校の使命である子どもたちへの教育が充実するなら、かなりの数の人的充実に見合うことになるでしょう。言うまでもないことですが、子どもたちへの指導の充実が私たちの目的です。このシステム導入を、そのための大きな前進に結び付けていかなければならないと考えています。

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