教育委員だより No.135

                                                                  平成171110

                                                教育長 副島孝

応時中研究協議会を終えて

応時中学校で昨日開催された「学習指導」研究協議会は、「しっとりとした雰囲気の授業」という当初の学校の目標を全クラスで見事に実現したものでした。先生の声だけが聞こえる授業でも、一部の積極的な生徒だけが活躍する授業でもない、全員が授業に集中し参加する授業のイメージを、参観者に示すことができました。倉知校長が「うちの発表は派手さがないから」と心配してみえましたが、参観者に囲まれても普段どおりに授業に集中する生徒たちの姿は、それが杞憂であることを証明していました。学力の着実な向上や不登校の激減などの成果も当然だと、見る者に確信させる力がありました。

ところで、当日感じたことが二つあります。一つは、研究発表会にセレモニー的な要素はもう必要ない、ということです。今回も極力省略したのですが、それでも来賓席の席順だとか胸花だとかで、ずいぶん学校は神経を使ったようです。主催者と来賓の区別も、頭を悩ませたようです。しかし、儀式ならともかく、今回は研究発表と協議会です。次回から小牧市で開催するときは、今回取り入れた参加者によるグループ討議に限らず、本来の子どもたちへの指導のための教育研究会であるとの目標を見失わない取り組みを徹底したいと考えています。

もう一つは、会場で販売した書籍『響け心に』と『学べともに』の売り上げ数が、参加者の5%程にとどまったことです。倉知校長も私も細々と会員を続けている教育研究会に、仮設実験授業研究会があります。そのなかでの経験則として、「イタクラの法則」というものがあります。それは、会場での書籍等の販売額が参加費の何割を占めるかで、参加意欲をはかることができるというものです。確か、その基準は3割だったような記憶があります。参加費無料の、しかも仕事として出張で出かける研究会と、自腹で参加する研究会とを比較する方が間違っているのかもしれません。

しかし、どんな研究会であっても参加者の意欲は、よい研究会の前提であるはずです。しかも、今回は新任研修を兼ねていました。とにかく機会があれば参考になるものを求める、こんな姿勢はいつの時代でも教師には求められています。研修の機会は制度として充実させなければなりませんが、自分のお金を払ってでも学ぶ態度がなければ、一人前の教師になるのは難しいように思います。今回は買いそびれたという方は、「bP29」を参考にしてください。もちろん、ベテランの先生や教育委員会関係者にも参考になると思っています。

ともあれ、今回応時中学校に示していただいた中学生たちの学ぶ姿は、これからの学校教育を考える際の原点になるものだと考えています。このような授業の姿が、多くの他の学校にも広がっていくことを望んでやみません。

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