教育委員だより No.136

                                                                  平成171129

                                                教育長 副島孝

効果のある授業研究

今年度の計画的な学校訪問が終わりました。今年度の私の学校訪問テーマは、「効果のある授業研究」でした。学校訪問では、特設授業を学校全員で参観し、研究協議をおこないます。学校訪問に限らず、各学校では計画的に何回もこのような授業研究をおこない、指導法や指導技術の向上に努めています。学校により、学期に1回や各学年1回から、毎月あるいは全員など回数は異なります(もちろん自習時間をあまり多くするわけにはいかないので、学年でとかビデオで録画してとか工夫をしています)。ですから、学校訪問に行くと、その学校の授業研究の方法やレベルがよく分かります。

型どおりの授業を見た感想を言い合って終わり、という学校もないではありません。しかし、研究協議にグループ討議を取り入れたり、ビデオを活用したり、焦点化された議論を展開するなど、いくつかの学校で新しいパターンの研究協議が始まっています。他のクラスを自習や下校にしておこなうのですから、それ以上の収穫がある必要があります。その結果、全クラスによい影響が及ぶものでなければ、やる意味がありません。

外部の研究者に、継続的な指導を受ける学校も増えてきました。これも成果が出ている学校と、それほど成果の上がってない学校とがあります。もちろん、成果が出るまでに時間がかかるのは当然です。しかし、外部研究者の指導をどう活用していくかという取り組みの体制が学校になければ、成果の出るはずもありません。この点でも、学校による差は大きいのが現実です。

しかし、この点は問題意識があれば、ずいぶん変わるだろうと想像できます。当然、教務主任会などで取り組んでもらえることでしょう。また、先日のWeb教育研究所研究員の研修会で柴田好章先生から紹介された、ビデオと発言記録とコメントの連動による授業分析の経験も、徐々に各学校の授業研究に影響を与えていくだろうと期待しています。

さて、ある学校の研究協議で、面白い発言がありました。それは、参観中の先生が子どもたちに直接指導することはまずいのではないか、というものです。実際、こういう場面を時折見かけます。これについて私は、先生方の目の前の子どもが困っていたり間違ったりしている時に放っておけないという気持ちには好意的なのですが、どうしてこの場面でできないのかを分析して研究協議で提起し、協議結果を自分の授業に生かすというのが本当の態度だと思うのですがいかがでしょうか。

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