教育委員だより No.151

                                                                  平成18530

                                        教育長 副島孝

キャリア・スタート・ウィーク始まる

本年度市内すべての中学校で、2年生全員に5日間の職場体験学習を実施します。文科省から「キャリア・スタート・ウィーク推進地域」の指定を受けたこともありますが、以前から必要感を持っていたからです。この取り組みの背景には、最近の若者の就労状況や勤労観に対する危機感があります。もちろん若者の意識だけを責めるのは、問題です。雇用状況の変化の犠牲になっている、という側面を忘れてはなりません(この件に関しては『「ニート」って言うな!』光文社新書が必読)。

しかし、現実の中学生の進路意識や職業観の乏しさが学校生活や生活一般の意欲の無さとつながっていることは、市内で実施された調査結果などからも否定できない事実です。豊かな時代の子どもたちの不幸の一つと言えます。また、この問題に関しても二極化が顕著で、目標もないまま進学することにより階層差が固定化する傾向が強まっている、という指摘もあります。公教育として、階層差の問題から目をそらすことはできません。

職場体験学習は、このような状況を改善する契機となりうる、と考えています。ただし、1週間学校の学習から離れるのですから、それにまさる成果を期待できる取り組みでなければなりません。学校による生徒たちへの意識づけ、事業所の理解と協力、家庭の協力のどれが欠けても、期待した成果は望めないでしょう。とりわけ、事業所の協力が不可欠です。中学生を5日間もお世話いただくのですから、本当に頭が下がります。

先週、最初の小牧西中学校が実施しました。私も水曜日に全17箇所のうち、4箇所で職場体験の様子を見せていただきました。最初のパン屋さんでは、職人さんや店員さんに混じって作業の手伝いをしていました。養護老人施設では、お年寄りとの対話の相手をしたり、お茶を入れたりしていました。花屋さんでは、苗の植え込みに出かけているとのことでした。保育園では、子どもたちに囲まれていました。

水曜日というと、少し仕事に慣れてくると同時に、疲れが出てくる時期です。学校とは違う、長時間の立ちっぱなしがこたえているようでした。1時間ごとに休憩のあるような職場は例外だと、分かったようです。一方、何度も職場体験を受け入れていただいているところでは、生徒の様子も見ながら新たな経験もさせたいと話してみえました。こんなところにも、5日間の効果がうかがえました。

夏休みに実施する味岡・北里2校の体験先は、確保されています。1月に4校、2月に1校が実施しますが、こちらの体験場所はまだまだ不足しています。現在も商工会議所などにもお願いしながら、開拓しているところです。受け入れてもよいという事業所は、学校教育課(76-1183 Fax75-8283)もしくは各中学校までご連絡ください。なお、キャリア・スタート・ウィークの実施の様子や、協力事業所を紹介するホームページを、近日中に立ち上げる予定です。

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