教育委員だより No.157

                                                                  平成18824

                                        教育長 副島孝

学校事務職員という存在

組織に一人しかいない職があります。小中学校で言えば、事務職員や用務員(栄養職員は数校に一人の配置)が代表です。校長や教頭、養護教諭なども一人職と言えなくはありませんが、少し性格が異なると思います。今回は、学校事務職員を取り上げてみることにします。学校事務職員の負担は年々重くなっています。学校に限らず、処理しなければならない仕事は、増えることはあっても減ることはまれですから。もちろん事務作業の効率化のためのOA化は急激に進んでいますし、市教委が肩代わりしている作業も少なくはありません。

一般に学校への人員増の要望は多いのですが、ほとんどは直接指導する立場の人を増やす要望です。裏方というか、兵站あるいはロジスティックス要員の充実については、余り表面に出てくることはありません。ロジスティックスの軽視は、日本の悪しき伝統だと言う人もいます。私も同意見です。しかし、公務員の数を減らすことが求められている現在、量的に充実させることは非常に困難だと言わざるをえません。

事務職員の学校の中での存在感が、低下しているわけではありません。いや、むしろ重要性を増しているというのが私の見解です。一例をあげると、予算配分も一律ではなく学校ごとの独自性を生かす方向を、全国的に志向するようになってきています。小牧市でも、各学校が本当にやりたい事業には弾力的に配分するようにしています。その場合に経理面などでもたつくようでは、かえって教育活動全体の妨げになる可能性もあります。

直接指導に当たる人だけで物事が進む、などという考えは大間違いです。多くの人のさまざまな形での協力があって初めて、成果の期待できる取組みができます。学校の仕事は、事務職員を始めとする裏方の協力があってこそできることが多いのです。もちろん学校には、教頭とか校務主任とか、事務職員と協力してそのような職務に当たる先生がいます。しかし、余りその方面には堪能でない(だからこそ、管理職には必要なそれらの仕事を、意図的に経験してもらっているのです)のが普通です。

事務職員が学校に一人ということが前提のように考えられていますが、ここに問題はないのでしょうか。学校に一人ということは、校内でのチェック機能が働きにくいということも意味します。不祥事のニュースを聞くことがありますが、こんなところにも問題の根があるように思います。現実を考えれば、数校の事務職員がチームを組んで仕事に当たることも一つの方策ではないでしょうか(ひょっとしたら法令改正が必要かもしれませんが)。

学校の中で必要不可欠な立場ですから削減などは問題外ですが、現状のままでよいとも思いません。事務職員会や事務職員研究会などでも、自主的な研究がなされています。いろんな工夫をしながら、学校の中での存在感を増していくことを期待しています。そのためにも、校内外に積極的に情報の発信や共有化を図る必要があります。そんな想いを込めて、小牧市立小中学校事務職員会のホームページが公開されています。少し内容の切り分けが必要だと思いますが、良いことだと評価しています。

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