教育委員だより No.173

                                                               平成19227

                                        教育長 副島孝

授業力アップの方法

二日続けて、学校づくりや教師の授業力アップに関わる研修会に参加しました。日曜日は品川での「IT活用による元気な学校づくりフォーラム2007」です。こちらには発表者の一人として、昨年に続いての参加です。来年度から小牧市の生涯学習分野で取組む予定の、ITを活用した「学びノート」を紹介しました。総じてIT活用と銘打っているものの、学校づくりや学校運営の在り方が議論される地に着いた内容のフォーラムだったと感じました。

同じパネルディスカッションで、以前から面識のある東京の五反野小学校三原校長先生から、保護者による授業診断で授業改善がなされた事例が発表されました。全国初のコミュニティスクールであり、東京都で小学校唯一の民間人校長の学校らしい取組みです。参観日に記名で実施される、12項目の観点での評価と自由記述による評価です。後日集計されたデータを基に、学級ごとに保護者と担任による意見交流会が実施され、成果が上がっているとのことでした。

月曜日の夕方からは、小牧市の管理職研修会です。小中学校の校長教頭と市教委指導主事との、自由参加の学習会(管理職以外でも希望者は参加できます)です。6回目の今回は“今、学校を、教師が育ち合う「学びの共同体」に”と題して、三重県の元校長石井順治先生を講師にお迎えしました。「単なる講演ならお断り」と言われる石井先生ですから、当然授業と研究協議のビデオを使いながらのお話でした。授業での子どもたちの具体的な事実に基づく協議を通じてしか、瞬間的な判断力を要求される授業の力量はつかないと力説されました。

「校内研修の常識を疑おう」との次のような指摘も、直接うかがうと納得できます。学年会や教科部会での同一指導案づくりや事前の検証授業(学校でよく聞く用語ですが、事前に検証とは不思議な使い方です)に必要以上に時間を割くのではなく、事後の協議こそ重視すべきだ。子どもたちの表情も見えない教室の後ろからの参観で、授業での子どもの事実を見つけられるのか。

事実の見え方を問われる発言(雰囲気は温かいものになるはずですが)による研究協議を繰り返すことにより、専門家としての教師が育つ学校ができる。そういう学校でこそ、学び合う子どもたちが育つと、いくつかの学校の実例を紹介されました。少なくとも今後、市内の研究授業では教室の後ろに参観者用の椅子が並べられたりすることはないはずです。また、ビデオによる授業記録の撮影が必ず行われるはずです。

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