教育委員だより No.183

                                                               平成19629

                                        教育長 副島孝

「学びノート」が運用開始

 1年間の実証実験を終え、いよいよ「学びノート」の正式運用が始まりました。それよりも「学びノート」って何ですか? という声が聞こえてきそうです。「学びノート」は、さまざまな方法で催し物をお知らせするだけでなく、利用者自身が自分の学びの記録を残したり、意見を書き込んだりできるウェブサイトです。しかし、ただ単にイベントを紹介するだけのサイトではなく、まさにノートのように使えるというところがミソなのです(具体的には、「学びノート」上の「利用ガイド」を参照ください)。

まず、見る・聴く・読む・創るなど参加する側に立った分類で、情報を提供します。これは、提供者の意識改革を促すはずです。また、「マイノート」で、自分のスケジュールや記録をサイト上に残すことができます。つまり、単発の受動的な参加から、能動的、連続的な学びへと導きます。おすすめコメントを書くという自分の推奨する催しの紹介を通じて、学びの交流を図ることができます。将来的には、サークル情報なども掲載できるようにし、本来の意味での生涯学習を実現するサイトへと発展させたいと考えています。

ところで最近『ウェブが創る新しい郷土』(丸田一、講談社現代新書)という本を読みました。その中では、地域住民が必要に応じてICTを活用し、主体的にコミュニティをつくるという「地域情報化」による地域づくりが、全国各地で始まっていることが紹介されています。念のために言うと、「地域情報化」は地方公共団体が構築を進める「電子自治体」など「行政の情報化」のことではなく、住民やNPOなど地域の人々が主体(地方公共団体の支援協力はあってよいのは、もちろんです)となって進める「地域での情報化」のことです。

Web2.0と呼ばれるICTの発達も、ウェブ上の掲示板が誹謗中傷などで荒らされるなど、負の側面を伴うことも明らかになってきました。しかし、地域に足を置いた「地域情報化」の取組みは、SNS(ミクシィに代表されるSocial Networking Service)などの手法を取り入れることにより、準実名空間を生み出し、信頼性の高い秩序ある安定的なコミュニティをウェブ上につくり上げているそうです。

こういった動きが各地にあることを知ると、「学びノート」もいつまでも単なる情報提供サイトに甘んじることはできません。新しい生涯学習活動を生み出し、ひいては地域づくりに寄与するような存在にまで発展する必要性があると考えます。最初の意図どおりではなく、参加者自身が着実につくり上げていくものにならなくてはなりません。しかし、何事も第一歩からです。まずは定期的に見ていただき、登録していただくことからしか始まりません。多くの方々のご参加を期待しています。

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