教育委員だより No.185

                                                               平成19724

                                        教育長 副島孝

JICA東京で講義

今年の夏は、なぜか講演などの機会が多くて忙しい思いをしています。先週は、国際開発センターJICA(国際協力機構)のプロジェクトに協力して行っている、インドネシアの教育改善への協力プロジェクトの一環としての講義を依頼され、東京渋谷区の東京国際センターに出かけてきました。

これは小牧市内の学校の指導に来ていただいている佐藤雅彰先生(岳陽中学校元校長)が、インドネシアでの指導を担当している関係で、依頼が来たものです。「学びの共同体」づくりにより、インドネシアでも教育改善を行おうとする意欲的なプロジェクトです。今回の参加者は、国民教育省や各県の教育局(インドネシアには教育委員会制度はないそうです)の方々、教員養成大学の先生方、それに中学校の校長先生や先生方の計13名で、2週間の日程です。

テーマは以前、「教育行政の立場での講師はひとりだけだから、教育委員会の取組み全般の説明でいいですよ」と言われていました。しかし、正式な依頼では「小牧市における行政による教職員の資質の向上の試み」となっていました。これまでの研修内容(私は研修の最後の講師でした)を見ると、授業の録画ビデオを見て研究者や実践家と授業研究を体験するものや、学びの共同体を実践している小中学校の授業参観と授業研究会参観などでした。

毎回、質疑や討論が活発に行われるとお聞きしたので、こちらの説明の部分はできるだけ短めにして、質疑の時間を多くとるようにしました。予想どおり、たくさんの質問がありました。質問内容の主なものとしては、予算の中身、トップリーダーとしての校長のモチベーションを高める方策、退学する子どもや若者の失業問題、教員人事(給与・昇格・処遇など)の実態、行政のトップダウンか学校の自主性尊重か、指導主事の意識共有化の方策などでした。

一つひとつの問題が日本と似ているようで、背景がずいぶん違うことに気がつきました。痛感したのは、どの国にも教育の問題は多く存在し、その国の現実に即した解決策を考えなければならないということです。ところで、いちばん反応が大きかったのは、「日本では、校長がかわると学校が変わるという言葉がある」と話したときでした。皆さんから一斉に、「それはインドネシアでも同じだ」と声が上がりました。今でも印象に残っている場面です。

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