教育委員だよりNo.191

                                                               平成19109

                                        教育長 副島孝

メナード美術館の20年で考えたこと

小牧市の名前を対外的に有名にしているものはいくつもあると思いますが、代表的なものはメナード美術館だと多くの人がおっしゃいます。そのメナード美術館が開館して20周年を迎えます。5日にはコミュニティホールで、美術館の創設など文化面での長年の功績に対して、メナード化粧品(株)会長の野々川大介氏への小牧市民栄誉賞の贈呈式が行われました。

大勢の美術関係者の参加した贈呈式と開館20周年記念のパーティーに参加して、素晴らしい美術作品が多数収蔵されている美術館が身近にある、という幸せを改めて感じました。毎年この時期には、小牧市との美術鑑賞共催事業を開催しています。今年は開館20周年記念T「アーティスト20 メナード美術館の西洋絵画」展の招待券と割引券が、9月15日号の「広報こまき」に印刷配付されています。12月24日までです。お早めにご鑑賞ください。

ところで、市内の中学生には1学年ずつ、毎年メナード美術館を鑑賞する機会があります。美術館を訪れるという貴重な経験を一度は持つことを、ねらいとしています。一方でキャリア教育の観点から、美術館で働く学芸員に注目してみたら、と考えることがあります。高い専門性を要する、自分の興味や特技を最大限に生かした職業のひとつです。美術科の鑑賞の授業などに、ゲストティーチャーをお願いすることができれば、生徒たちには美術の授業としても、キャリア教育としても良い機会になるのではないでしょうか。

2管編成(47人)による中部フィルハーモニー交響楽団(旧小牧市交響楽団)の学校演奏も、2年に一度経験できるように全小中学で実施しています。オーケストラ演奏を聴く機会を与えることが、主たる目的です。このオーケストラ楽団員も、(のだめカンタービレを例に出すまでもなく)興味深い職業です。非常に高度な専門性を要求される立場ですが、必ずしもそれに見合った待遇や身分の保障はありません。それでも志す人の多い、尊敬される職業でもあります。

ふだん子どもたちが接する大人は、家族以外では、学校の先生たちとなります。キャリア教育の観点からすれば、子どもにとってなじみの深い、興味のある専門的な仕事です。反面、(最近は、そうでもなくなりつつありますが)安定した公務員の立場でもある職業です。その点、学芸員や楽団員は、対極とは言いませんが、かなりの違いがあります。絵画の説明を受けたり、演奏を聴いたりするだけではもったいない、と感じるのは私だけでしょうか。

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