教育委員だよりNo.208

                                                                                     

平成20421

教育長 副島孝

ICTと教育 その2

現在小牧市で直面しているのはセキュリティ、なかでもデータ漏洩の防止です。対策のひとつとして、教員11台のパソコン配付やウィルス対策を実施しました。それだけで安全とは言えないのが、辛いところです。本来は他業種と同じように、教育も仕事は職場(学校)内で完結すべきです。しかし、研究の側面もある教育の分野で、家に帰ってからもやりたい(やらねばならない)場合があるのは、経験上わかっています。

その場合をどう考えたらよいのかは難問です。職場(学校)外で仕事するなど一切あってはならない、という建て前でシステムを設計することは容易です。しかし、それでは現実にはせっかく11台の配付をしながら、かげでは従来どおりに私物パソコンの利用によるデータ流失の危険性に職員をさらしたままということになりがちです。現実論とリスク管理を両立させる知恵が必要だと思います。これが次回の「情報教育IT推進委員会」(学識経験者も含めた情報教育施策を審議する委員会)で決定を迫られている、最重要かつ緊急の検討課題です。

もう一つは、情報モラルというか、インターネットや携帯電話などの功罪や利用方法の指導に関する課題です。これについては、一概に悪者視するのではなく、むしろ積極的に望ましい利用の仕方を教える必要があると考えています。もちろん、現実にはネットによる被害や、ときには犯罪に巻き込まれる事例が多いことも、よく理解しています。しかし、できるだけ触れさせないようにして、中学校を卒業したら一気に自己責任でネット社会の現実に直面させる方法には、疑問を禁じ得ません。

「学校裏サイト」などが話題になる時代ですが、スレッド型と呼ばれる大掲示板での悪意の書き込みが多いようです。実は、この手の書き込みは学校関係に対してだけではありません。ネット上では、あらゆる分野で無責任な個人攻撃が行われています。書き込み者が特定されないのなら、と罵詈雑言を書き連ねる人がいるのが現実です。悲しいことではありますが、だからこそ、それがどんなに軽蔑されるべき行為かを学ぶ機会が必要だと思います。

告示された新学習指導要領でも、中学校の技術の分野などで情報モラルの指導が明記されています。以前から指導されてきていることではありますが、今後とも効果のある指導のあり方を実践的に検討していくつもりです。

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