教育委員だよりNo.221                                                                                            

平成20917

教育長 副島孝

盛況だった薪能

9月14日は中秋の名月でした。毎年このころ(必ずしも旧暦815日ではなく、9月上中旬の満月近くの土曜か日曜)に、小牧山お月見まつりが開かれます。今年は、たまたま中秋の名月とお月見まつりが一致しました。お月見まつりは12回目で、月見茶会、月見汁の無料提供、天体望遠鏡による観月会、歴史館の夜間無料開放、休憩所での「月のある風景」写真展に加えて、小牧青年会議所による小牧山ランドマークフェスタが例年のように行われました。また、駅前のサテライト会場では、餅つき会や和太鼓演奏などが行われました。

ところで、教育委員会としては、4年前の市制50周年の年から、薪能を実施しています。中部国際空港の開港に伴い、飛行場が県営名古屋空港に変わり、夜間の飛行が減って実施に支障がなくなったという事情もあります。狂言はともかく能は、果たして多くの方に受け入れられるかと心配もしましたが、杞憂に終わりました。毎年(信長屋敷の跡といわれる)会場にいっぱいで、立見の方も大勢出る盛況です。能楽協会名古屋支部のご協力で、薪能にふさわしい演目を演じていただいていることも影響しているのでしょう。

毎年少しずつ改善を加えています。「月のある風景」写真展表彰式と薪能の間に、地元の小牧市謡曲連盟による仕舞(囃子なしで地謡をバックに、シテの舞のみを面を着けずに行うもの)が行われていました。今年はそれに加えて、名古屋市立名東高校能楽研究部の皆さんによる仕舞も行われました。期待以上の出来で驚きました。

能楽協会の今年の演目は、曾我ものから「小袖曾我」、狂言の「清水」、仕舞で「藤戸」、そして最後が「船弁慶・前后之替」でした。以前観た船弁慶とは微妙に違うように感じましたが、船弁慶にはさまざまな演出があるそうです。実は、これは解説イヤホン(御園座などで歌舞伎上演時に貸し出しているものと似たもの)からの知識です。新しい試みとして、今年取り組んだことです。能は所作の意味するところや演じているのがどの場面かなど、理解しにくいときがあります。解説によって、ずいぶん理解しやすくなると感じました。

この薪能によって、実際の能や狂言に初めて接したという方も、少なくないと思います。今回は篠岡中学校美術部の皆さんの協力で、「小袖曾我」「船弁慶」のマンガストーリーが作成され、来場者に配付されました。そのほか、能に関する資料の展示コーナーも設けられるなど、理解や鑑賞を助ける工夫がなされています。来年のお月見まつりは、9月5日(土)に行われます。また、お月見まつりにあわせて、小牧で開催される織田信長サミットも開催の予定です。サミット参加の各市町の首長さん方にも、参観をお願いしようと考えています。今年は見落としたという方、来年はぜひご参加ください。

目次へ戻る