教育委員だよりNo.232                                                                                            

平成2126

教育長 副島孝

来年度からの外国語活動

先週、桃ヶ丘小学校で英語活動の研究発表会が開かれました。最も関心を集めている分野でもあり、市内を中心に多くの参観者がありました。英語の堪能でない担任が行うという前提の実践であるということも、影響したのかもしれません。ちなみに桃ヶ丘小学校は現在市内で外国籍の子どもが、人数(約80人)でも比率(十数%)でも最も多い学校でもあります。

公開授業は、担任がボランティアの協力員と行う授業でした。担任の先生が自信を持って、授業を進めているのが印象的でした。当然ながら決して素晴らしい発音ではありませんが、そんなことより堂々と発音することの方がずっと大切だということを、実践で雄弁に語っていました。授業がパターン化されていたことも、英語活動を取り組みやすいものにしているようです。

実は先日、来年度からの5,6年生用の小牧版の外国語活動カリキュラムが完成しました。全小学校の先生方と、これまで一緒に小牧市の英語活動を進めてきた(株)アルティアセントラルの協力で作られたものです。これまで全国的に多くのカリキュラムが作られましたが、英語の堪能な教員ならできるという内容のものが多いと言われてきました。今回のものは当然のことながら、担任が進めるという前提の桃ヶ丘小での実践成果も反映された内容です。()担任とALT()授業を助ける小牧版DVDを活用しながら担任(や協力員)、3英語ノートを利用して担任がALTや協力員、という3時間(内容によっては4時間)を1セットとした計画です。

条件整備も大切です。DVDや英語ノート電子黒板用ソフトを活用しやすくする電子黒板も、小学校には配置したいと考えています。また、フラッシュカードやスモールカードなどの補助的な教材も、外国語活動には必須だと感じています。議論はありますが、ここまではという共通内容を全小学校で行う必要があります。それが中学校の英語授業を前進させる前提となります。現在や将来の子どもたちのためとなっているか、という視点で取り組みたいと考えています。

引用の引用で恐縮ですが、『The Parallel Universe of English』佐藤良明・柴田元幸(東京大学出版会)で、『メロドラマの逆襲』内野儀(勁草書房)の一節が紹介されていました。英語教育についてだけでなく、すべての教育に通じるものとして、心に書き留めておきたいと思います。

「どうすれば教育が成立するのか、問題はそれしかない。ただしそれは、理念の問題ではなく実践の問題である。あらたな教育の理念ではなく、きわめて現場的な戦略と方法がまずは考えられねばならない。そしてそれは、これまでの英語教育をめぐるあらゆる理念はもはや失効しているという認識から生み出されなければならない。何を教えるのかは、そのあとに問われてくる問題である」

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