9/30 ミニミニ講演会(1) 〜五島先生編〜
- 公開日
- 2013/10/03
- 更新日
- 2013/10/03
総務委員会
9/30(月)「PTAサロン」「制服等リサイクル販売」と並行して「ミニミニ講演会」を開催しました。
今回ご登壇いただいたのは、五島縁先生と玉置崇校長先生のお二人です。
五島先生は、1年8組担任で、演劇部の顧問をされています。
新1年生の保護者には「はじめまして」の方も多いと思いますが、上級生の保護者にはおなじみの先生です。
そんな五島先生の「私の歩んできた道」をたっぷりとお話しいただきました。
【五島先生編】
実は、五島先生は新任で小牧中へ来られて、今年6年目です。
見るからに超ベテランなので、「えっ?新任?」と思われる保護者も多いと思います。同期は、同じく1年生担任の伊藤陽平先生です。
五島先生は、なんと40代になってから教員になられたのです。
まずは、ご自身の子どもの頃のお話から。
五島先生のご実家が学習塾を経営されていた関係で、自分が子どものころから中学生と関わることが多かったそうです。
その当時から「中学生は何でもできて、スゴイ」というあこがれの存在だったそうです。
しかし、教員の道には進まず、一般企業の理系の研究部門に就職して7年間勤務されましたが、体調を崩されて退職し、ご実家の学習塾を手伝うことに。
ご実家の学習塾では、ご両親を手伝いながら、最後は引き継いで、結局15年ほど続けたそうです。
学習塾の仕事を続けながら、日中は事務のお仕事をされたり、通信教育の添削のアルバイトをされたり、子育てをしながらいろいろなお仕事を経験されたそうです。
その中でも、金城学院中学の非常勤講師を2年された経験から「担任を持ちたい」という気持ちが起き、教員採用試験の受験資格が変わったことを追い風に、挑戦されたそうです。
学習塾やクラス担任では、子どもとの距離がとても近いのですが、非常勤講師ではやはり距離が遠く、関わり方も薄くなってしまうと感じられたとのこと。
これまでの経験から、「もっと子どもと積極的に関わりたい」と思われたのですね。
教員採用試験はとても難しく、何年も挑戦し続けている先生が多い中、一度で合格するというのは、五島先生の実力と努力はもちろんですが、さまざまな経験が活かされていたのではないかと感じました。
実際に教員になって感じたことは「とにかく先生は忙しい」ということだったそうです。
こんなに忙しくて大変な仕事だとわかっていたら受験しなかった、とおっしゃっていました。
とくに新任のときは、自分が何をしたらよいのかわからず、聞きたくても忙しそうにしている先生方には声をかけづらい。私はここにいる意味があるのか、と苦しい思いをされたそうです。
ですから、今、若手の先生方には、気持ちがわかる分、積極的に声をかけてあげているそうです。
もともと、五島先生には「子どものそばにいたい。関わっていきたい」という思いがあり、もちろんご自分のお子さんに対しては「我が子の幸せを願う」お母さんでもあります。
「自分の子どもの幸せを願うならば、社会全体が幸せにならないといけない」とおっしゃった言葉にハッとしました。
子どもは、親だけでなく、学校の先生や地域の大人たちなど、多くの社会の人々の中で成長していくものですから、社会全体が幸せにならないと幸せな子どもが育たない、ということですね。
子どもたちは、親など身近な大人の言うことはなかなか聞けないけど、他人であれば素直に受け入れたりできる部分があるので、そのお手伝いができれば、という気持ちもあり、教員になられた、とお話しして下さいました。
そんな五島先生ですが、教え子との悲しい別れを経験して、より一層、一生懸命生きようと努力されているそうです。
人の命は、必ず終わりがあります。
命ある限り、一生懸命生きて、いつか天国で教え子に再会した時に、恥ずかしくない生き方をしようと誓った、と話される姿は、とても頼もしいものでした。
「彼の分までがんばるぞ」という強い気持ちを持たれているんだな、と感じました。
五島先生は言います。
「学校の先生方は、とにかく忙しくて、土日も部活動をやっていたり、なかなか休みも取れない。それでも、『子どもたちのために』という思いで、毎日がんばっているんです」
そんな先生方に、子どもたちは育ててもらっているのですね。
若手の経験の浅い先生にも、五島先生のように気さくに声を掛けてくれてしっかりフォローしてくれる先輩先生がついていてくれるんだ、という、学校のしっかりしたフォロー体制がわかり、私たち保護者も安心して子どもを学校に預けることができますね。
今回も、五島先生の人柄がとてもよくわかり、先生が身近に感じられる、とてもよいお話しを伺うことができました。
五島先生、どうもありがとうございました。