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【市P連】県P連合同研修会 講演会(2)

公開日
2012/08/24
更新日
2012/08/31

市P連

8/7(火)県P連合同研修会 講演会のまとめ 第2回

配布資料を基に、再構成してまとめてあります。

【演題&講師紹介】
「ケータイ&スマートフォン、これくらいは知っておこう!」
〜デジタル社会を健やかに生きる子供を育むために〜
尾花 紀子氏
※Webサイトはこちら
※尾花氏監修 EMA 「ケータイ・インターネットの歩き方 〜子どもが安心・安全につかうために〜」


●フィルタリング

18歳未満が使うケータイには「フィルタリング設定」が必要だということをご存知でしょうか。

「青少年インターネット環境整備法(平成21年4月施行)」により、使用者が18歳未満の場合、携帯電話取扱事業者には、フィルタリングを設定して販売することが義務付けられました。

フィルタリングには、大きく分けて2種類があります。

<ホワイトリスト方式>
閲覧許可リスト(安全と思われるサイトやコンテンツをリスト化)にあるWebサイトのみが表示されるようになっている方法。
リストにないWebサイトは全て閲覧不可。

<ブラックリスト方式>
閲覧不可リスト(有害サイトや不適切なコンテンツをリスト化)にあるWebサイトを表示しないようにする方法。
リストにないWebサイトは全て閲覧可能。

フィルタリングの設定は、子供の成長や利用状況に合わせて、変更や調整ができます。
「小学生向け」「中学生向け」「高校生向け」「EMA認定サイトは可」などがあり、それぞれにアクセス制限の強度が違います。


「EMA認定サイト」とは、EMA(青少年の保護と健全な育成を目的とし、サイト管理体制の審査・認定および啓発・教育活動を行う第三者機関)が、18歳未満の利用者に対して、適切な利用環境を提供し続けるための運用・監視体制が整っている、と認めたサイトです。

しかし、せっかくの認定サイトも、フィルタリングを外したケータイや、親名義で購入したケータイから利用すれば「アクセスしているのは18歳以上だ」と判断され、18歳未満の環境に導いてくれません。

監視や各種機能制限が施された安全な環境で使わせたければ、「+EMA認定」のフィルタリング設定が必要なのです。

認定サイトとは「18歳未満のエリアが常備されたサイト」で、「全ての内容が健全なサイト」ではない。
フィルタリング未設定のケータイでは「18歳未満用」の安全な環境が利用できない。
このことを、正しく知っておきましょう。


子供が使い始めると、見たいサイトが見れない、ということで、「フィルタリングをはずしてほしい」と言ってくるかもしれません。

その時に、よくわからないからと一気に「フィルタリングOFF」としてしまうことはとても危険です。

上記のように、細かい設定ができるようになっていますから、保護者が設定方法や種類などがよくわからなければ、携帯電話の販売店に行って、相談しながら設定を変えるようにしましょう。


●フィルタリングだけでは防げない

フィルタリングは、サイトやコンテンツの閲覧を許可したり、制限したりするものです。

サイト自体は安全とされていても、その中のいろいろな機能やサービスを利用する段階で「コンタクトリスク」が生じる可能性があります。

コンタクトリスクとは、例えばブログにコメントを書いたり、ゲームのサイトで他のユーザーと一緒に戦ったりなど、ネット上で他人とコミュンケーションを取ることで生じるリスクのことです。


いくら出会い系サイトをブロックしても、よく使われるSNSや動画サイト、掲示板などを介して、

- 見知らぬ人と連絡を取り合い、実際に会ってしまって被害に遭う
- コメントのやり取りが原因で、いじめに発展してしまう

というようなことが現実に起こっています。


残念ながら、フィルタリングを設定しているから大丈夫、というように安心はできません。

日頃から、インターネットの使い方、使う上での注意点、節度を持った使い方などを教えていかなければなりませんね。


※講師の尾花先生のご指摘により、一部加筆修正しました。(8/31)