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ミニ版「ほろほろ通信」 11/25号

公開日
2012/11/27
更新日
2012/11/27

総務委員会

ミニ版「ほろほろ通信」 11/25(日)号

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「アンパンマン食べちゃってもいいの?」
名古屋市中村区の女性からのお便りです。

この方は、頸椎椎間板ヘルニアの持病があり、2歳の娘さんを抱っこするのは10分が限界なのだそうです。
そのため、外出時にはベビーカーを使うそうですが、自分自身も30分と立っていられないそうです。

ある時電車に乗っていて、具合が悪くなり、座っている乗客に「席を譲っていただけませんか?」とお願いしたところ、この方が若いママさんだったので「なんで?」「やだ」と10人以上に断られたそうです。

帰りも座れず、そのうちにベビーカーの娘さんがぐずり出し、周りの人の迷惑そうな様子に、とても肩身の狭い思いをされたそうです。
そんな時、途中から乗車してきた男子高校生3人組が、娘さんをあやしてくれたのだそうです。
アンパンマンのラムネ菓子で機嫌を取りながら、「お兄ちゃんたちにも、どうぞして」と促すと、娘さんは「ハイ!」と一つ差し出しました。
受け取った高校生が、「これ、アンパンマンだけど食べちゃっていいの?」と聞くと、娘さんは慌てて取り返し、その様子を見ていた他の乗客も思わず微笑んだそうです。

とても辛い状況で、彼らの優しさに救われた、と女性は感謝しています。

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先日、ネットで女性漫画家の飛行機での騒動が話題になりました。ご存知の方も多いと思います。

私たち中学生の保護者は、ほぼ全員の方が、子どもが小さかった時に、このような経験をされてきたことと思います。
少子化が問題になり、「子育てしやすい環境を!」「子育て世代に優しい社会を!」と声高に叫ばれるようになった昨今。
現在の、私たちのまわりの環境はどうでしょうか?
少しずつでも、変化してきているのでしょうか?

このお話しを読んで思ったのは、席を譲らなかった乗客が悪いとか、小さな子供を連れて公共の場所へ行くのが悪いとか、そんな「どちらが悪い」ということではなく、それぞれの立場の方々が、もう少し「思いやり」を持てるといいな、ということです。

「小さな子供を連れて、たいへんそうだな」「困っているようだな」と、相手の気持ちを思いやる。

「子供が騒いで迷惑をかけてしまったな」「子供の泣き声が嫌いな人もいるかもしれない」と、相手の気持ちを思いやる。

そして、席を譲ってもらったり、子供をあやしてもらったり、他人にしてもらった小さな親切に、心から「ありがとう」という気持ちを持つ。
そのうれしい気持ちを「恩送り」していく。

そんなステキな世の中になるといいですね。