大人にできること 〜親の務め編(2)〜
- 公開日
- 2013/01/30
- 更新日
- 2013/01/30
総務委員会
1/24(木)の中日新聞に、このような記事が掲載されました。ご覧になられましたでしょうか。
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子供とスマホ 米国から考える
『手作り使用契約書「世界に通用」・母の18ヵ条絶賛』
「人を騙したり、バカにしたりするために使用してはいけません」
米国の母親が息子のクリスマスプレゼントにスマートフォンを贈る際、独自に作成した「使用契約書」が同国内で話題になっている。子どものインターネット・携帯電話への依存や犯罪被害者は日米を問わない。「金言」の数々は、日本の親たちにも参考になりそうだ。
-----*----- 引用ここまで -----*-----
この「使用契約書」は、ネット上に日本語翻訳文が掲載され、とても話題になりました。
新聞の記事では、18ヵ条の中から10項目が抜粋して掲載されていました。
以下に、この「使用契約書」の全18ヵ条を引用して、ご紹介したいと思います。
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1.これは私の携帯です。私が払いました。あなたに貸しているものです。私ってやさしいでしょ?
2.パスワードはかならず私に報告すること。
3. これは「電話」です、鳴ったら必ず出ること。礼儀正しく「こんにちは」と言いなさい。発信者が「ママ」か「パパ」だったら必ず出ること。絶対に。
4. 学校がある日は7:30pmに携帯を私に返却します。週末は9:00pmに返却します。携帯は次の朝の7:30amまで電源オフになります。友達の親が直接出る固定電話に電話出来ないような相手ならその人には電話もSMSもしないこと。自分の直感を信じて、他の家族も尊重しなさい。
5. iPhoneはあなたと一緒に学校には行けません。SMSをする子とは直接お話しなさい。人生のスキルです。注:半日登校、修学旅行や学校外活動は各自検討します。
6.万が一トイレや床に落としたり、無くしたり、破損させた場合はの修理費用は自己負担です。家の芝生を刈ったり、ベビーシッターをしたり、お年玉でカバーしてください。こういうことは起こります、準備していてください。
7.このテクノロジーを使って嘘をついたり、人を馬鹿にしたりしないこと。人を傷つけるような会話に参加しないこと。人のためになることを第一に考え、喧嘩に参加しないこと。
8.人に面と向かって言えないようなことをこの携帯を使ってSMSやメールでしないこと。
9.友達の親の前で言えないようなことをSMSやメールでしないこと。自己規制してください。
10. ポルノ禁止。私とシェアできるような情報をウェブで検索してください。質問などがあれば誰かに聞きなさい。なるべく私かお父さんに聞いてね。
11. 公共の場では消すなり、サイレントモードにすること。特にレストラン、映画館や他の人間と話す時はそうしてください。あなたは失礼なことをしない子です、iPhoneがそれを変えてはいけません。
12.他の人にあなたの大事な所の写真を送ったり、貰ったりしては行けません。笑わないで。あなたの高知能でもそういうことがしたくなる時期がやってきます。とてもリスキーなことだし、あなたの青春時代・大学時代・社会人時代を壊してしまう可能性だってあるのよ。よくない考えです。インターネットはあなたより巨大で強いのよ。これほどの規模のものを消すのは難しいし、風評を消すのも尚更難しい。
13.写真やビデオを膨大に撮らないこと。すべてを収録する必要はありません。人生経験を肌身で体験してください。すべてはあなたの記憶に収録されます。
14.ときどき家に携帯を置いて出かけてください。そしてその選択に自信を持ってください。携帯は生きものじゃないし、あなたの一部でもありません。携帯なしで生活することを覚えてください。流行に流されない、FOMO(自分だけが取り残されるていると思ってしまう不安感)を気にしない器の男になってください。
15.新しい音楽、クラシック音楽、あるいは全員が聞いている音楽とは違う音楽をダウンロードしてください。あなたの世代は史上もっとも音楽にアクセスできる世代なのよ。この特別な時代を活用してください。あなたの視野を広げてください。
16.ときどきワードゲームやパズルや知能ゲームで遊んでください。
17.上を向いて歩いてください。あなたの周りの世界を良く見てください。窓から外を覗いてください。鳥の鳴き声を聞いてください。知らない人と会話をもってみてください。グーグル検索なしで考えてみてください
18.あなたは失敗する。そのときはこの携帯をあなたから奪います。その失敗について私と話し合います。また一からスタートします。あなたと私はいつも何かを学んでいる。私はあなたのチームメイトです。一緒に答えを出して行きましょう。
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これは、原文を見て感動した一般の方が日本語に翻訳したものです。
契約社会のアメリカらしい「使用契約書」ですが、新聞記事にあるように、インターネットや携帯電話を巡る問題は万国共通ですね。
絶賛する評価が多く寄せられているということは、それだけこの問題に悩む保護者が多くいるということだと思います。
全文をご覧になって、どのような感想を持たれたでしょうか?
「そこまでしなくても・・・」という声があることは事実です。
しかし、この新しいテクノロジーはとても便利ではありますが、リスクがあることを、きちんと子供に教える必要がありますよね。
昨日の「PTAの部屋」の記事同様、これも親の務めではないでしょうか。
(大人にできること 〜親の務め編〜 1/29)
このとおりにする必要はまったくありません。
ただ、この「使用契約書」をご家庭でも話題にしていただいて、親子で「我が家のルール」を考えるきっかけにしていただけるといいなと思います。
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●Hana.bi 13歳の息子へ、新しいiPhoneと使用契約書です。愛を込めて。母より
原文には、「使用契約書」の前後にもお母さんから息子へのメッセージが書かれています。そこには、子を想う母の愛があふれています。合わせてご覧下さい。