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最新更新日:2023/10/24 |
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9/30 ミニミニ講演会(2) 〜校長先生編〜![]() 【校長先生編】 校長先生は、今、話題になっている「全国学力・学習状況調査」についてお話しして下さいました。 先日、お隣りの某県知事が「小学校の国語Aの問題で、平均点以上だった上位100校の校長名を公表する」ということが話題となりました。 当初は、結果が全国最下位だったことに激怒した知事が「成績が悪かった学校の校長名を公表する」と言ったことで、大きな騒動となったのですが、最終的には「褒めるために、上位100校を公表」ということで落ち着いたようです。 そんな「全国学力・学習状況調査」ですが、実は、知事が激怒して大問題にするほど、結果には差がないんですよ、ということを、校長先生は教えて下さいました。 「平均正答率」という数値があります。 全問題数のうち、何問正解したか、という割合です。 例えば、全問題数10問のうち、正解したのが6問なら→60% これが愛知県の「平均正答率」だったとして、仮に「全国平均」が66%なら、愛知県は「-6%」ということになりますね。 都道府県別に見てみると、この「平均正答率」が「全国平均」よりも「-5%以下」だった都道府県は、減少しているのです。 小学校では、国語も算数も「-5%以下」の学校がなくなり、中学校でも「国語B」で「-5%以下」の学校がなくなったとのことです。 要するに、ほとんどの都道府県が「全国平均」と同じか、それ以上の「平均正答率」だった、ということですね。 このことからわかるのは、実はそれほど学力に差がついているわけではない、ということです。 テストですから、順位が出ます。順位というのは、必ず1位がいれば最下位もいるわけです。 順位だけ見れば「最下位」かもしれませんが、内容はそれほどの差ではなく「問題が1問解けていたら、順位もぐーんとアップする」という状態なのです。 玉置校長先生が子どものころにも、このような学力テストがあったそうですが、いつのまにか「テストのための勉強」が常態化してしまい、本来の学力を調べるためのテストではなくなってしまい、廃止になったそうです。 今行われている「全国学力・学習状況調査」も、同じようなことにならないといいですね。 マスコミは「順位」について騒ぎたてますが、そこにだけ気を取られずに、国が子どもに求めている学力(B問題のような応用力を重要視していると言われています)について、成果があがっているのかどうか、という見方ができる保護者になりたいものですね。 校長先生には、数学Bの問題を見ながら、解説していただきました。 教科書に出てくるようなわかりやすい問題ではありません。 長い長い文章題で、イラストもあれば、関係ありそうな数字もたくさん出てきます。 このような問題を解くには、「資料や問題文から、何を問われているのか読み解く力」が必要ですね。 そして、実際に問題を解くときには、すばやく「必要なものを見極める力」「必要な情報だけを使う力」も必要になります。 これらの文章題を解くためには「言語力」が大切だ、と校長先生はおっしゃいました。 この「言語力」を高めるためには、「単語だけ」の会話ではダメなのです。 ですから、授業中、先生方は子どもたちができるだけ「文章」で答えられるように気を付けているそうです。 そのような取り組みのおかげで、小牧中の応用力のレベルは悪くはないそうですよ。ホッとしましたね。 また「授業中に友達と話し合っていますか」という設問の回答が、小牧中の数値は全国的に見ても高いので安心して下さい、とのお話しもありました。 これは、小牧市内の小中学校で取り組んでいる「学び合う学び」の効果が出ているということなのでしょうね。 このように、校長先生が調査結果の見方を教えて下さったおかげで、子どもたちの学力はそれほど悪くないようだ、ということがわかりました。 「順位」にばかり気を取られていると、本質的なことに気がつかないまま過ぎてしまいますね。 中学生は、定期テストごとに「順位」が出て、そのたびに一喜一憂しますが、順位ばかりでなく、テストの内容(できたところ、できなかったところ)をきちんと見直して、次につなげられるようにしていきたいですね。 今回の校長先生のお話しも、楽しく「親が学べる」内容でした。 お忙しい中、PTAのためにお時間を作っていただいた五島先生と校長先生、ありがとうございました。 そして、今回も多くの保護者の皆さんにご参加いただき、役員一同、とてもうれしく思っています。 皆さん、ありがとうございました。 |
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