「万緑」のなかで ーみどりの日にー 【校長日記】5/4
- 公開日
- 2018/05/04
- 更新日
- 2018/05/04
校長室
「緑」は私の1番好きな色です。「みどりの日」にちなみ、校内の緑を巡ってみました。
花見が終わったサクラも藤も今は若葉の季節。青葉が勢いよく天を目指します。花や実の準備を始めるのはアジサイやびわ。涼しい日陰を作るように伸びるケヤキやハリエンジュ。木々の緑だけでなく、雑草や苔(こけ)類さえも生き生きと生を謳歌(おうか)しています。
この時期に決まって思い出す1つの俳句と1編の詩があります。まず句はこれです。
万緑のなかや吾子の歯はえそむる 中村草田男
万緑(ばんりょく)とは、辺り一面の緑のこと、そんな季節に吾子(あこ)つまり自分の子に歯が生え始めたのを見つけたよ、という意味です。一面の緑と小さな白い乳歯の先っぽ。その対比がすばらしいです。万とミリ、緑と白といった大きさや色の対比と、共通するキラキラ光る「生命力」。すくすく伸びる新緑や青葉のように、我が子が成長することへの親の喜びと願いが感じられます。
それから、もう1つ、元気いっぱいの詩があります。
われは草なり 高見順
われは草なり/伸びんとす
伸びられるとき/伸びんとす
伸びられぬ日は/伸びぬなり
伸びられる日は/伸びるなり
われは草なり/緑なり
全身すべて/緑なり
毎年かわらず/緑なり
緑の己れに/あきぬなり
われは草なり/緑なり
緑の深さを/願うなり
あゝ 生きる日の/美しき
あゝ 生きる日の/楽しさよ
われは草なり/生きんとす
草のいのちを/生きんとす
きょうの「みどりの日」、みなさん、どのように過ごされていますか。
私は、校内の緑のパワーに押されて、これから木曽川河畔にも出かけようと思います。ナンカカンカと理由をつけて、この3ヶ月間近くも運動はご無沙汰でした。下腹、脇腹辺りが気になってきました(笑)ので、遊歩道で少し運動してこようと思っています。
GWも残り2日半となりました。楽しい休日をお過ごしください。
※里の子にクイズです。上の組写真の中で、新緑にふさわしくない物が含まれています。わかりますか。答えは、次回の【校長日記】で。