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6/13 第1回特別講座で「大人の学び」(3)『最終回』

公開日
2013/06/20
更新日
2013/06/20

特別講座

「第1回親子で学ぶ小牧中特別講座」のまとめの3回目です。

★角田先生のブログ「歩禅記」はこちら


●一粒の種


沖縄であった実話です。

ある末期がんの男性患者が「まだ死にたくない。一粒の種になってでも、もっと生きていたい」という魂の言葉を発し、それを看護師をしていた女性が一編の詩にしました。

この女性は、その詩を歌にして、どうしても彼の母親に聞かせたいと願いました。

いろいろな人の尽力があり、その詩は「一粒の種」という歌になりました。


自分は死んでいなくなってしまうけれども、ちっちゃな一粒の種となって、いつもあなたのそばにいるよ、という大切な人への感謝と愛をつづった歌です。


「死」は誰にでも訪れます。
「死」は大切な人との別れを意味します。


今年度、小牧中学校では「命」をテーマとして教育に取り組んでいます。

「命」を考える時、「死」についても考える必要があります。

角田先生は、「命」は「生」であるけれども「死」でもある、ということを教えて下さいました。


●恋ちゃんのはじめての看取り


角田先生が、「恋ちゃんのはじめての看取り」という写真絵本を紹介して下さいました。
この絵本は、小学1年生の恋ちゃんが、ひいおばあちゃんの看取りをした様子を、実際の写真を使って紹介しています。


最近は、核家族化が進み、身近に「看取り」をする環境がない家庭がほとんどだと思います。

角田先生は「環境がないからできない、ではないんです。なければ環境を作ってあげればいい。資料を探して、それを子どもと共有すればいいんです」とおっしゃいました。

「環境を作ってあげる」ことも、親の大切な役目ですね。

「死」を体験することで、「生」の尊さがわかります。

これも、子供に伝えたい「大切なこと」のひとつですね。


●大人の学び


角田先生が親塾で親が学ぶことについて、こうおっしゃいました。

「親が学ぶ姿勢を見せることも、子どもに対する保障です」

親の学びが、子どもの見方や接し方を変えます。

親の学びは、「子どもの地位や状態が損なわれないように保護して守ること」につながっていくのです。


そして、これは学校の先生方にも言えることだともおっしゃいました。

「教員が努力をせず、真剣に授業をしなければ、学校はすぐに荒れる。何事も真剣に受け止め、努力する先生が学校にいることが大切です」

「この親塾の前に、先生たちへ講演をしたが、全員が真剣に聞き、やる気に満ちていた。さらに、この親塾にも、さっき見た顔が何人も来ている。このように真剣に取り組む先生ばかりの学校は、そうそうない。お母さんたちは、学校のことを自慢していいですよ」


親(家庭)と先生(学校)には、それぞれの子供への関わり方がありますね。

それぞれの役割をしっかり果たしながら、協力し合わなければ、子どもの将来を保障する「子育て」はできないのだと思うのです。

子どもたちは、学校で教科を習うだけでなく、社会性も身につけていきます。

角田先生のお話しを伺って、小牧中の先生方なら、安心してその部分をお任せできる、ということを確信しました。

私たち保護者は、家庭で「しつけ」をしっかりがんばりたいですね。

そのためにも、これからも、親も先生も一緒に「大人の学び」を楽しみたいと思います。


角田先生、深い深い「大人の学び」をありがとうございました。