2024年12月までの記事メニュー

2024年12月までの記事

ミニ版「ほろほろ通信」 12/22号

公開日
2013/12/24
更新日
2013/12/24

ほろほろ通信

ミニ版「ほろほろ通信」 12/22号

**********
「御在所から戻ったタオル」
名古屋市中川区の小学6年生の男の子からの投稿です。

今年の5月、男の子は祖父と中学2年の姉の3人で、御在所岳に登山をしました。
とても暑い日で、汗びっしょりになり、姉のタオルを借りて何度も顔の汗を拭きました。
ところが、9合目で姉がタオルがないことに気付きました。どうやら7合目の休憩所に忘れてきてしまったようです。
しかし、疲れていたので引き返す元気もなく、帰りの時間のこともありロープウエーで下山したので、タオルはあきらめることにしました。

それから数日後。男の子は学校で担任の先生に呼ばれました。
そして差し出されたのは、あのタオルでした。「あっ!お姉ちゃんのだ」とすぐに分りました。
きれいに洗濯され、「のし」のような紙が巻かれ、そこには「御在所でタオルを落とした○○ちゃんへ」と男の子の名前が書かれていました。
聞けば、学校の郵便受けに入っていたのだそうです。差出人の名前も住所も書かれていなかったのですが、先生はてっきり男の子の知り合いが送ってきたものだと思ったとのこと。

タオルには「篠原小○○」とフエルトペンで書かれていました。
姉が小学6年の時に修学旅行へ持っていくために記名をしたものでした。
おそらく、タオルを拾った人は「篠原小」という学校名を手掛かりに、住所を調べて送ってくれたのでしょう。

見知らぬ人の温かな気持ちに触れ、両親も含めて家族全員で感激しました。かなうものなら「ありがとうございます」と直接お礼を伝えたいと男の子は話しています。
**********

外出先で落とし物をしたことに気付いても、よほど大切なものでなければ「しかたない」とあきらめることがほとんどだと思います。

今の時代、簡単にいろいろなものが手に入りますから、失くしてしまっても、また新しいものを買えばいい、という気持ちになってしまいますね。


タオルを拾った人は、きっと持ち主が悲しんでいるだろう、困っているだろう、と思って、わずかな手掛かりを頼りに、タオルを届けてくれました。

洗濯して郵送する手間やお金までかけてくれた温かい気持ちに、こちらまで温かい気持ちになりました。