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2/3 ミニミニ講演会(1) 〜山崎先生編〜

公開日
2014/02/11
更新日
2014/02/11

総務委員会

2/3(月)「PTAサロン」「制服等リサイクル販売」と並行して「ミニミニ講演会」を開催しました。
今回ご登壇いただいたのは、山崎先生と玉置校長先生のお二人です。

山崎先生は、養護教諭ですから、普段は保健室にいらっしゃいます。
「保健室の先生」とよく言いますが、実際にどのようなお仕事をされているのか、興味がありますよね。
山崎先生に、「私の歩んできた道」として、養護教諭のお仕事についてたっぷりとお話しいただきました。


【山崎先生編】

まずは、養護教諭の各校への配置について教えて下さいました。
中学校の場合、生徒数が800名(801名以上)を超えると複数配置といって、2名の養護教諭が配置されるのだそうです。
小牧中学校の生徒数は800名を超えていますので、現在2名の養護教諭がいます。
また小学校の場合は、生徒数が850名(851名以上)を超えると複数配置となるそうです。
この50名の差は何なのか?よくわかりませんが、そのように規定されているそうです。
生徒の人数が多ければ、人数に比例して事務量も増えるわけなので、やはり大規模校の養護教諭はたいへんですね。


養護教諭の主な仕事は、皆さんご存じの「保健室の先生」ですが、具体的には「健康診断についての業務」「救急処置の業務」「保健指導の業務」があるそうです。
小牧中のように800名を超える大規模校では、生徒ひとりひとりの顔や名前を覚えるのは難しい、ということもおっしゃっていました。当然ですね。
年度の初めに「家庭調査票」や「健康調査票」を書いて学校へ提出しますが、これらの書類をきちんと書くことで、子どもの情報が学校でも正しく把握できます。
私たち保護者も、これらの書類の重要性を改めて考えたいですね。


山崎先生は、小牧中学校が、4校目の勤務校となるそうです。
まず最初に赴任した味岡小学校では、養護教諭が自分だけだったので、業務の内容がわからず大変苦労されたそうです。
養護教諭は特殊な業務を担っているので、校長先生や教頭先生にもどうしたらよいのかわかりません。
そこでお隣の味岡中学校の養護教諭の先生に、いつも相談されたそうです。周りの先生に支えられていたと感謝されていました。


次に赴任したのは、桃陵中学校。
ちょうど学校が荒れていた時期で、本当に大変な毎日だったそうです。
何年か後に、卒業生が立派に働いている姿を見かけて、当時から抱えていたいろいろな心の葛藤にうまく折り合いをつけて成長した姿に、心から「よかったなぁ」と思ったそうです。
そんな子どもたちの姿を見ていて、「甘えられる場所が学校だったのだと思います」とおっしゃっていました。子どもたちにとって、やはり学校は特別な場所のようです。


3校目は、篠岡中学校。
ここは、お隣の篠岡小学校の児童が、全員そろって入学してくる中学校です。
生徒数も少なく、生徒の顔もよく見える環境で、保健指導に力を入れられたそうです。
そういう環境から、大規模校への転勤だったので、やはり小牧中に来た当初は戸惑うことも多かったとのことでした。


山崎先生も、お二人のお子さんを持つお母さんです。
ですから、私たち保護者の気持ちをよくわかって下さっています。
「子どもというのは、親の思うようには育たない、ということは、私も実感しています」とおっしゃって、先生も私たちと同じなんだなぁと安心しました。


養護教諭として心がけていることは、子どもとの直接の関わりだけでなく、先生を通しての関わりも多いので、先生方とのコミュニケーションを取ることや、もちろん保護者とのコミュニケーションも大切にしたいとのことでした。
子どもは、たくさんの大人たちと関わり合いながら育てたいので、先生や保護者と連携していくことが大切だとおっしゃっていました。
自分ひとりでは何もできないことを知ることが大切で、早い段階で周りの大人と連携することが必要です、とご自身の経験から学ばれたことを教えていただきました。


子どもは、保健室に来たからといって、すぐに心を開くわけではありません。
ですから、いつも「受容的に聞く」ことを心がけでいます、と話して下さいました。
保健室は子どもにとってのオアシスではなく、子どもが最終的に帰る場所は「教室」なんです、という言葉に、山崎先生の子どもたちへの愛情を感じました。


私たちが知らない「養護教諭の世界」の一端に触れることができた、とても貴重な機会でした。
山崎先生、ありがとうございました。
これからも、小牧中の子どもたちが健康に楽しく学校生活が送れるように、よろしくお願いします!