【特別講座】第1回特別講座で「大人の学び」(2)
- 公開日
- 2014/06/03
- 更新日
- 2014/06/03
特別講座
5/23(金)「第1回親子で学ぶ小牧中特別講座」のまとめの第2回です。
●家族から家庭へ
角田先生は、「子どもにとって、家はガス抜きの場所。学校ではきちんとしていても、家では全然いう事を聞かなくて、というのは当たり前の話」とおっしゃいました。
昔は、三世代や四世代が同居し、仕事で忙しい親に代わって、祖父母や曽祖父母が子供の面倒を見る、ということが普通でした。
親にこっぴどく叱られた子どもは、祖父母の部屋に逃げ込んで避難し、親も子も心を落ち着かることができました。
また、物事には順序があり、老いた者はやがて亡くなります。
大家族の中で、「身近な大人の死」を経験していくことは、子どもにとって「死」を理解する大切な機会でした。
しかし、今では核家族の方が圧倒的に多くなりました。
角田先生は「家族から家庭の時代になった」とおっしゃいました。
「家庭の時代」は、子どもから、つらいときには安心して逃げ込める「心のふるさと」と、「死を理解する機会」を奪ってしまったのかもしれません。
●親と子のコミュニケーション
角田先生が一冊の本を紹介してくださいました。
松山三四六さんが書かれた「クマンバチと手の中のキャンディ」という本です。
著者の松山さんは、柔道でオリンピックを目指していましたが、度重なるけがのため柔道選手の道を諦め、現在はラジオのパーソナリティや歌手活動をされながら、全国の小中高校を回り、講演活動をされています。
ご自身の半生から、子どもたちへ強いメッセージを送り続けておられます。
そして、松山さんは、子どもたちだけでなく、私たち親に対しても本の中でメッセージを書かれています。
その一節を紹介されながら、角田先生は、私たちに「コミュニケーション」について教えて下さいました。
文中に「向き合うか、背中を見せるか」と書かれています。
角田先生は
「子どもに媚を売るな。ありのままの自分を見せればよい」
「真剣に生きることが大切。自然のままに生きればよい」
とおっしゃいました。
「向き合う」ことばかりにこだわらず、「背中を見せる」ことも必要なことなのですね。
「コミュニケーション」とは、「人間関係調整能力」で、これは子どものうちに培うもの。
なんでも子どもの要求を受け入れることではなく、いいことも悪いことも、たくさん経験して、自分で身に付けていくもの。
自己主張ばかりではなく、他の主張も聞きながら、さりげなく自分の意見も伝えていける力がコミュニケーション力(りょく)。
角田先生から教えていただきました。
私たちは「子どものため」と思って、先走りしがちです。
それは「実は子どものためになっていないのかもしれない」と一度立ち止まって、自分自身を振り返る時間を、角田先生にいただきました。
大人たちも、子どもたちに負けないように、さまざまに学びながら「コミュニケーション力(りょく)」を磨いていきたいものですね。
今回も、角田先生から、たくさんの学びをいただきました。
ご無理をお願いしましたが、快く講座を引き受けていただいたことに、心から感謝いたします。
角田先生、本当にありがとうござました。
また、ご参加いただいた保護者の皆さま、先生方にも、お礼を申し上げます。
ありがとうございました。
次回も、よろしくお願いいたします。
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