「命の授業」に想う(3)
- 公開日
- 2012/12/21
- 更新日
- 2012/12/21
総務委員会
子どもたちに伝えたい「命」の話の3回目です。
先日、あるお笑い芸人が関係した「妊娠・中絶」の話が報道されていました。
メディアの記事からすると、残念ながら、どうやら事実のようでした。
その記者会見で「笑い」が起きるなど、軽く扱う雰囲気に違和感を覚えた、という批判がネット上でされているそうです。
そんなニュースに考えさせられていた時に、学校HPで「命の授業が行われました」という記事を見ました。
(命の授業 12/18)
そして、今、親としての想いを子どもたちに伝えなくては、と思いました。
中学生は、すでに「どうすれば子どもができるか」ということは、学校で学んで知っていますね。
とても神秘的な、さまざまな偶然が重なって、奇跡といってもいいような確率をくぐり抜けて、子どもは生まれてきます。
大切な、大切な、命であることも、理解していることと思います。
思春期の子どもたちですから、行為そのものに興味があるのは、当然でしょう。
子どもたちのまわりには、性行為に関して、さまざまな情報があふれています。
それらを全て排除することは不可能ですし、正しい知識を得るために、上手に活用してもらえるなら、それらの情報も必ずしも悪ではないと思います。
ただ、興味本位の行為によって、どのような結果を招く恐れがあるか、ということは、伝えておくべきだと思います。
月経のある女子中学生であれば、誰でも妊娠する可能性はあります。
しかし、まだ身体がきちんと成長しきっていない中学生では、妊娠することはとても危険なことでもあります。
成人女性であっても、妊娠は安全なことではないのです。
また、望まない妊娠の結果、人工中絶に至るとすれば、それはさらに危険を招く恐れがあります。
若いころの人工中絶が原因で、その後妊娠できなくなってしまうリスクも否定できません。
さらに、妊娠がわかった時点で、子宮の中では「命」が育っています。
人工中絶は、その命を奪うことにもなります。
さまざまな理由があるにせよ、その選択をした場合には、罪悪感にさいなまれることになるでしょう。
このように、望まない妊娠は、身体も心も傷つけることになります。
人工中絶が悪い、というつもりはありません。
やむにやまれない事情があり、どうしてもその選択をしなければならない人が、現実にはいます。
それに、望まない妊娠であったかもしれないけど、その後出産されて、立派に子どもを育てておられる方もいらっしゃるので、そのことを否定するつもりはありません。
そして、男性が悪いとか、女性が悪いとか、どちらが悪いというつもりもありません。
問題の原因は、男女どちらにもあるのだと思います。
ただ、我が子をそんな危険な目に遭わせたい、そんなつらい思いをさせたいと思う親は、一人もいないと思うのです。
そうさせないために、正しい知識を伝えること、少なくとも、避妊の必要性については、教えておきたいですね。
さらに、避妊すれば何をしてもいいのか、ということについても、少し書きたいと思います。
先ほども書きましたが、中学生の子どもたちは、行為そのものへの興味が強いので、簡単に一線を超えてしまうこともあるかもしれません。
それは、ある意味、本人の気持ちしだいなので、私たち保護者がどうすることもできない部分ではあります。
でも、ひとつだけ伝えておきたい言葉があります。
「そこに”愛”はあるのかい?」
昔、流行ったドラマのセリフです。
お互いを大切に思える気持ちが持てるかどうか、よく考えてほしいと思います。
安易に行為に走った結果、何か問題が起きてしまったとき、自分たちで責任が取れるのかどうか、よく考えてほしいと思います。
きれいごとばかり言って・・・、考えが古臭い・・・、と笑われるかもしれませんね。
いつかきっと、子どもたちは性行為を経験して、大人になっていきます。
そのときに「自分の命も他人の命も大切にできる人」になっていてほしい、と心から願っています。
そうすれば、しっかり自分で考えて行動ができる人になっているだろう、と信じています。
必要なことはしっかり伝えて、あとは子どもを信じて、見守っていきたいですね。