ミニ版「ほろほろ通信」 4/21号
- 公開日
- 2013/04/22
- 更新日
- 2013/04/23
ほろほろ通信
ミニ版「ほろほろ通信」 4/21号
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「小牧消防署の「まもるくんカード」
前回のお話の続きです。
(【PTAの部屋】ミニ版「ほろほろ通信」 4/14号 4/17)
小牧市の男性から、AED(自動体外式除細動器)を使って救命措置を行ったという投稿がありました。
男性にとっては初めてのことで、実は緊張と焦りで手が震えていたそうです。
救急車を見送った後も、一命を取り留めたという連絡が入るまでは「自分がやったことは正しかったのだろうか」と不安で仕方がなかったとのことでした。
男性は、たまたま小牧消防署の救急救命士の田島典夫さんと話す機会があり、その時の不安だった気持ちを伝えたそうです。
すると田島さんからは「同じように不安だったという声を聞きます」というお話があり、その不安をケアするために、小牧消防署はある取り組みを始めたとのことでした。
その取り組みは「まもるくんカード」を作って、AEDなどの救命活動をしてくれた人たちに配布すること。
救急車が来るまでの間に救命活動をしてくれた人たちは、多くの場合「自分は間違ったことをしたのではないか」というストレスを感じるそうです。
そのような人の心のケアをしたいという考えから「まもるくんカード」は生まれたそうです。
「応急手当てを実施していただきありがとうございました。あなたの勇気ある行動に心から感謝します。今後も救命活動にご協力をお願いします」とカードには書かれており、東京や岡山など一部地域で実施されている感謝カードをお手本にされているそうです。
投稿者の男性からも「経験者として心が和らぎます」と言われたそうです。
田島さんは「効果のほどはまだ分かりませんが、市民の救命活動への理解が広まることも期待できればと思います」と話しています。
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実は、このお話に登場する救急救命士の田島典夫さんは、小牧中学校の学校評議員をされており、また保護者でもあります。
そして、今年度から始まる「生徒の普通救命講習受講」に関しても、大変お世話になっています。
AEDの使い方、心臓マッサージや人工呼吸のやり方などは、講習を受けて練習すればできるようになるでしょう。
しかし大切なのは、その現場に遭遇したときに、学んだことが活かせるかどうかだと思います。
練習と本番では、事の重大さが全く違いますから、投稿された男性のように戸惑うのは当然ですね。
救命活動に携わった方が無事だったのなら「よかった」となりますが、万が一手遅れだった場合は「自分のやったことは間違っていたのか」「もっと早く対応できていればよかったのかもしれない」などと自分を責めてしまうことにもなりかねません。
そんなときに、救命活動のプロである救急救命士の方に「ありがとうございました」と感謝されれば、どんなに安心できることでしょう。
このような心配りをしてくださる消防署の方々に、感謝をお伝えしたいと思います。ありがとうございます。
そして、「目の前の命を守るために、何か自分にできることを」と勇気を持って行動される市民の皆さんにも、敬意を表したいと思います。