「授業参観」に想う(5)
- 公開日
- 2013/05/02
- 更新日
- 2013/05/02
総務委員会
いつも拝見している教育コンサルタントの大西貞憲さんのブログで、「いいです」という言葉は授業の中で慎重に使ってほしい、という内容の記事がありました。
●フォー・ネクスト 「いいです」は慎重に使う!? 4/30
「いいです」という言葉は、例えば、
・先生の質問に対する子どもの答えが正解だったとき、先生が子どもに「いいです」と答える
・子どもの答えを、先生が他の子どもたちに「どうですか?」と聞いた時に子どもたちが「いいです」と答える
というような場面で使われているが、子どもの発言を上から目線で判定しているように聞こえるので、子どもにとっては「公開試験」を受けているような気持ちがして、積極的に発言しなくなるのではないだろうか、というお話でした。
大西さんがブログの中で書かれているように、すべての「いいです」が良くない、というわけではないのでしょうが、言葉を慎重に扱ってほしいということのようです。
この「いいです」という言葉、以前に、小学校の授業参観で何度か聞きました。
(そういえば、中学校の授業参観では聞いていないような・・・)
初めて遭遇した時は、とても驚きました。
そして、ちょっとかっこよく見えました。
とくに教科には関係なく、子どもたちは自分が発表した後に、必ず「いいですか?」と付け加えるのです。
それに対して、他の子どもたちが「いいです」と答えて、それが当たり前のように授業が進んでいきました。
あとで子どもに聞いてわかったことですが、担任の先生は授業を受けるときのルールをいろいろと決めていて、子どもたちは言われたようにやっているうちに自然とそのようなスタイルになったようです。
それまでの授業は子どもの「○○だと思います」という発言を、まず先生が受けて「他に意見はありますか?」と子どもたちに投げかけて・・・という、先生と生徒のジグザクな授業ばかりでした。
それがいきなり、子ども自身が「いいですか?」とみんなに聞いて、それに対してみんなが「いいです」と答えているのですから、自分たちで進められるなんて、なんだか子どもがちょっと立派になったなぁと感じたものです。
その他にも、子どもが自分の発言の最初に「○○さんの意見に付け加えて」とか「○○さんの意見と同じですが」などと言葉を添えて、友達の意見をつなぐ形で発表する場面にも、とても驚きました。
たとえ先生にそのような発表の仕方をしなさい、と言われていたとしても、見ている保護者には、ずいぶんと子どもが大人びて見えたものです。
なかには「○○さんの意見に付け加えて」と言っておきながら、「それ全然違う反対の意見じゃん」と突っ込みたくなるような発言の子どももいましたが、それはそれで愛嬌があっていいんじゃないという雰囲気でした。
というように、どちらかと言えば「なんかすごいなぁ」と感心して見ていた「いいですか?」だったのですが、大西さんのブログを拝見して、単純に感心ばかりもしていられないのだなということがわかりました。
先生の発言というのは、一つ一つに意味があって、深いものなのですね。
親は子どもに対して「上から目線」で「〜しなさい」と、いつも命令口調になってしまいがちですよね。
先生方の子どもへの問いかけ方や、子どもの発言の受け方などは、参考にしたいことばかりです。
次回(6/17の予定です)の授業参観では、そんな視点もひとつプラスしてご覧になってはいかがでしょうか?
先生方の問いかけや受け方から、何かしらのヒントが得られるかもしれませんね。