桃花台ニュータウンの人々にとっては、シンボルともいうべきピーチライナーである。それが廃線となると聞き、今回の桃花台百話のテーマとすると決めてからもうすぐ1年が経とうとしている。今、最後のあとがきのページを書きながら私の心に去来するのは、充実感である。
はじめは、ピーチライナーだけをテーマとすることに多少抵抗もあった。「生徒たちは、廃線をどのように感じているだろうか。」「果たして、調査対象をピーチライナーに限定してしまって、取材内容がそれだけ集まるだろうか。」というような思いがあった。しかし、事前に生徒にアンケートをとった結果、多くの生徒が廃線を残念に感じており、また、ピーチライナーについてまとめる今年度の活動にやりがいを感じていることも分かった。
今年度の活動を通じて、生徒たちは本当によくがんばったと思う。夏休みに自主的に聞き取り調査へ行く生徒もいれば、一言も聞き逃さないように録音機材を持って行く生徒もいた。調査対象も、地域の保護者はもちろん、他地域の方や卒業生、小学生、中学校の職員など、様々な立場の方々として、工夫が見られた。アンケート調査を行った生徒は、400名分を超える集計をひたすら行い、見やすく分かりやすいようにコンピュータでグラフ化した。さらに、原稿の推敲の時間には、全員分の原稿を一人一人が細部にわたってチェックし、少しでも読みやすく分かりやすいものに仕上げようとした。まさに、3年3・5組の全員で作り上げた桃花台百話Vとなった。
3年生の総合学習のテーマは「地域に貢献しよう」である。今回の桃花台百話の編纂を通じて、わずかではあるが地域貢献ができたのではないかと思う。そのような意味もあって、できるだけ地域の多くの人々に、この取り組みを理解してもらえれば幸いである。ぜひとも記録を残す活動を、後輩や将来の子どもたちが受け継いでほしいと願う。
なお、文中においては、通常の説明文章と、質疑応答のやりとりをそのまま表記したものの2通りの表記にした。同じ聞き取りでも、地域の方々から聞き取ったことは、調査時の様子を忠実に再現するため、そのまま表記している。また、従前のように、調査にご協力いただいた方のご芳名を掲載するのが本意ではあるが、個人情報保護のため、一部氏名を掲載していない点をご容赦願いたい。
(3年3組担任 千種澄子 3年5組担任 長谷川真)