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ミニ版「ほろほろ通信」 6/9号

公開日
2013/06/24
更新日
2013/06/24

ほろほろ通信

ミニ版「ほろほろ通信」 6/9号

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「オリエンタル中村にいる」
名古屋市の70代女性からの投稿です。

40年以上も前のお話し。
この女性は、早くにご主人を亡くし、その当時、長女9歳、長男7歳だった。
ご主人は、亡くなる前の2年間、大阪に単身赴任しており、週末だけ帰宅。
日曜の夕方、新幹線を見送りに行くと「あ〜あ、行っちゃった」と長男がぼつりとつぶやいたそうです。
子どもたちを不憫に思い、女性の父親がよく遊びに来てくれていたとのこと。

ご主人が亡くなって何ヶ月かたったある日、長男の姿が見えず心配していると、電話が鳴り「僕、今、オリエンタル中村にいるんだけど、これから帰る」と。
一人で地下鉄に乗ったことなどないはずなのに、と驚いた。
父親がいつも連れて行ってくれたのが、オリエンタル中村(現・三越)だったそう。

長男は帰ってくるなり、「おじいちゃんに何かプレゼントをしようと思ってデパートへ行ったんだけど、何がいいのかわからなくて、デパートの店員さんに聞いたら『おじいちゃんは何か好きなことがあるの?』と聞かれたので、『お花が好きで作っているよ』と言うと、『じゃあスコップがいいよ』と言われたので買ってきた」と話したとのこと。
父親の代わりに、祖父に父の日のプレゼントをしようと考えたらしい。

葬儀後、しばらくしてデパートへ買い物に出かけたとき『このおもちゃね、お父さんが今度買ってくれるって』と言われた時には、胸が締め付けられるような思いがしました。父の日が来るたびに思い出します」と女性は話しています。
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「母の日」に比べると、若干(かなり?)マイナーな感じの「父の日」ですが、皆さんのご家庭ではいかがお過ごしでしたでしょうか?

いろいろな事情で、お父さんと一緒にいられない子どもたちがいます。
そんな中でも、おじいちゃんにお礼がしたいと考えた、このお子さん(今はご自身がお父さんになられているかもしれませんね)の優しい気持ちに感動しました。

「父の日」「母の日」「誕生日」「記念日」などの特別な日はもちろんですが、ふだんから「いつもありがとう」という気持ちは持っていたいものですね。