「スペシャル・道徳授業」に想う(2)
- 公開日
- 2013/12/04
- 更新日
- 2013/12/04
総務委員会
校長先生と向さんの「スペシャル・道徳授業」についての第2回です。
●「代わってあげたい」という親心
向さんのご両親が、闘病中に「代わってあげたい」と言われたひと言は、親なら誰もが思うことですね。
当時はよく意味がわからなかったが、自分が親となり、その時の両親の言葉が「自分が代わりに死んでもいい」という気持ちだったのだとわかった、と向さんはおっしゃいました。
その立場になってみて初めてわかること、というのが、世の中にはたくさんあります。
子どもたちには、今はピンとこないかもしれないけれど、いつかわかる時が来ると信じて、少々耳の痛いことも厳しいことも、やはり伝えていかなくてはいけないなと思いました。
先の記事で書いた「親としてどのように支えるか」を発表していて痛切に感じたことですが、ぜひ子どもたちへ伝えたい「親から子どもたちへのメッセージ」としてご紹介します。
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子どもたちへ
あなたの親は、誰よりも何よりもあなたのことをかけがえのない存在だと心から思っています。
口に出しては言わないかもしれないけれど、必ずそう思っています。
だから、どうかお願いです。
つらい時、苦しい時、一人で悩まず、あなたの親に話して下さい。
「親に心配をかけたくない」という気遣いは無用です。
あなたが一人で苦しんでいることの方が、よっぽど心配なのです。
あなたの親は、いつでもあなたに寄り添っていてくれますよ。
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●「がんばって」よりも「がんばったね」
授業の中で、「がんばって」という言葉が出てきました。
私たち親は、あまり意識せずに、毎日「がんばって!」と子どもを励ましていますね。
向さんも闘病中、何万回も「がんばって」と言われてきたそうです。
しかし、この「がんばって」という言葉、言われた側の状況によっては、とても無責任に聞こえることがある、という向さんの言葉に、私たちはハッとしました。
向さんはさらに続けて、「がんばって」とは言われるけど「がんばったね」とは言ってもらえない、とおっしゃいました。
たとえ失敗したとしても、子どもは十分に「がんばった」のですから、「よくがんばったね」とがんばりを認めてあげる一言の大切さを教えてもらいました。