ミニ版「ほろほろ通信」 2/9号
- 公開日
- 2014/02/26
- 更新日
- 2014/02/26
ほろほろ通信
ミニ版「ほろほろ通信」 2/9号
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「鬼まんじゅうの思い出」
名古屋市名東区の80代の女性からの投稿です。
女性は、小学5年のときに犬山に学童疎開しました。
両親と離れて、寂しい思いをしていたある日、熱が出てしまい、疎開先の旅館の大広間に一人で寝ていたときのことです。
枕元で、先生と母親の話し声が聞こえてきて、高熱に浮かされて夢を見ているのだろうと思っていたら、そこには本当に母親がいました。心配して、面会にきてくれたのでした。
病院へ行き、治療を受けて、旅館に戻ると、母親が差し入れてくれた鬼まんじゅうを友達と一緒に食べました。
50人全員分を作ってきてくれていたのでした。
翌年3月。名古屋を大空襲が襲い、女性の実家も焼失。親戚を頼って、岐阜県揖斐川町に引っ越すことになり、疎開先に両親が迎えに来てくれました。
両親とともに暮らせるようになり、寂しくはなくなりましたが、終戦後の食糧事情は厳しいものでした。
畑でサツマイモを作り、つるも煮て食べたそうです。
ときどき母親が鬼まんじゅうを作ってくれて、そのおいしかったことを今でも忘れません。
「今は病気のため、甘いものを控えていますが、たまに鬼まんじゅうを買ってきて食べます。とても甘くてふっくらしていますが、あの時の母親の作ってくれた鬼まんじゅうにはかなわない気がしています。鬼まんじゅうを見るたびに母親のことを思い出します」と女性は話しています。
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「おふくろの味」
誰もが子供のころに食べた家庭料理に思い出があると思います。
親となって、わが子たちに「おふくろの味」の思い出を残してあげられているかな・・・と、少し不安に思った投稿でした。
料理が苦手で「おふくろの味」に自信がないお母さんでも、「楽しい食事の思い出」なら残してあげられますよね。
忙しい毎日ですが、できるだけ一緒に食事ができる機会を作っていけるといいですね。