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★「第4回ゲスト道徳」で大人の学び(3)

公開日
2014/10/09
更新日
2014/10/09

管理人室

「第4回ゲスト道徳」のまとめ・その3です。(最終回)

●三浦さんが考える「自分の役割」

生徒からの意見を聞いた三浦さんは、この夏に小牧中でも咲いた「奇跡のひまわり」の話をされました。

元々は、19年前の阪神淡路大震災のあとに咲いた「はるかちゃんのひまわりの種」が、東北の被災地へ届けられ、やがて愛知県の中学校にもつながった、ということから、「自分は、心ある人をつなぐ役目を果たしていきたい」とおっしゃいました。

そして、生徒たちにも「皆さんは、もうつながっています。そして、皆さんもつなぐ人になってほしい」と語りかけました。

最後に、校長先生が「東北では、津波によって多くのものが失われたけれど、三浦さんは『つなみ』から『つなぐ』に変えていったんだね」という言葉で授業を締めくくられました。


授業が終わった後、三浦さんのところへ行って、釜石東中に贈られたアルバムを見ながら質問をしている生徒がいました。

これまではあまり関心を持っていなかったでしょうが、三浦さんの写真を見て、お話を聞いて、被災地のことを考える時間が持てたことで、子どもたちの心が動くといいなと感じた道徳授業でした。


●「忘れない」こと

「子どもたちが楽しみにしていてくれるから、やめられないんですよ」と三浦さんはおっしゃいました。

実は、授業後に、こんなお話もしてくださいました。

「震災後1年目は、いろいろなところから、たくさんの人が支援に来てくれた。でも、2年目になると、その数は減り、3年目は誰も来ないんです。だから、自分は続けていこうと思っています。子どもたちが待っていてくれるから」

復興というが、まだまだ現地では何も動いていない、というのが、三浦さんの実感だそうです。

長い時間がかかる被災地の復興のために、息の長い支援を続けることが求められているのですね。

三浦さんの言葉には、「自分のできることで貢献する」という力強い決意が感じられました。

私たちも、特別なことはできませんが、「忘れない」という気持ちを持ち続けていけるといいですね。

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「現地の子どもたちは、ほんとに普通ですよ。ここの子どもたちと同じように『テストがいやだ』とか『部活が楽しい』とか言って、毎日を過ごしています」

三浦さんが、こんな話をしてくださいました。

私たちは、ついつい「不自由な暮らしをして気の毒だ」という思いで、現地の暮らしを想像します。

しかし、3年半が過ぎ、仮設の校舎での学校生活は、小牧と同じような日常が流れているのですね。

三浦さんからいろいろなお話を聞いて、自分たちが想像していることと、実際の現状には少しの違いがあることがわかりました。

そうは言っても、多くは仮設住宅のまま、町の再開発も進んでいないという現実もあります。

これからも、「奇跡のひまわり」のつながりに、心を寄せていきたいですね。


貴重なお話をたくさん聞かせていただき、写真を子どもたちに見せてくださった三浦さん、授業をしてくださった校長先生と長岡先生、本当にありがとうございました。