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★「第5回ゲスト道徳」で大人の学び(2)

公開日
2014/11/05
更新日
2014/11/05

管理人室

「第5回ゲスト道徳」のまとめ・その2です。


●木曽ヒノキへの思いを想像しよう

柴原さんの会社では、いろいろな木を扱っておられますが、その中でもとくに「木曽ヒノキ」を大切にされています。

「木曽ヒノキ」は、木曽地域に生息する天然ヒノキのことです。伊勢神宮をはじめ、全国の神社で使われているそうです。


校長先生が、子どもたちに問いかけます。

「柴原さんは、木曽ヒノキにどんな思いを持っているだろう。想像してみよう」

他人の思いを想像する、というのは、とても難しいことです。

まして、ご本人が目の前にいるわけですから、あまり突拍子もないことを考えても・・・という気持ちも働きます。

最初は、なかなかペンが動かなかった子どもたち。たくさん頭を働かせて、考えている様子が伝わってきます。

徐々に考えが浮かんできたようです。


子どもたちからは、このような意見が出ました。

・役に立つ木だ
・木曽ヒノキが好きだ
・木に感謝する
・木に触れて幸せを感じる
・仕事にやりがいを感じる
・おもしろい
・愛情を持っている
・木のすばらしさを伝えたい
・もっと木を使ってほしい
・いいものに育ってほしい
・楽しい
・木曽ヒノキが将来なくなってしまわないか不安
・切りたくないけど、仕事だから仕方ない

ここで柴原さんがおっしゃったことは、「自分の仕事はバトンタッチすることだと思う」とおっしゃいました。

林業という仕事だけでなく、いろいろなことを、前の世代から受け継ぎ、それを後の世代に引き継いでいくことが大切だと思っておられるのですね。


そして、子どもたちの意見を聞いて話してくださったのは、「木曽ヒノキの将来が不安、というのは、まさにそのとおりです。環境の変化もあるが、守っていく人の数も減ってきていて、将来どうなるのかと心配はあります」ということでした。

また「好きだ、という意見が出ていましたが、実は好きではないのです」というお話をされ、子どもたちからも「え〜!」という声が上がりました。

元々は家業であったそうですが、実は他の仕事に就きたかった。

しかしそれがうまくいかず、結局は家業を継ぐことになった。

だから、初めは好きではなかった、というお話は、子どもたちにとっては「夢を実現した美談」よりも、とても現実感を感じたことでしょう。