★「第5回ゲスト道徳」で大人の学び(3)
- 公開日
- 2014/11/05
- 更新日
- 2014/11/05
管理人室
「第5回ゲスト道徳」のまとめ・その3です。(最終回)
●式年遷宮のこと
昨年、伊勢神宮の式年遷宮が行われました。
大変大きなニュースとして扱われていたので、皆さんもご存じだと思います。
子どもたちからも「聞いたことがある」という声が聞こえていました。
伊勢神宮の式年遷宮では、20年ごとに、社殿を新しく作り変え、祀られている神さまの引っ越しが行われます。
そのときに使われるのが「木曽ヒノキ」で、樹齢363年という大木を切り倒したときの写真を見せていただきました。
式年遷宮では、12,000本のヒノキが使われるそうで、それも樹齢200〜300年の木を使うのだそうです。
1,200年まえから続く行事ですから、これまでに何本の木が使われたか想像するだけでもすごいことですね。
ですから、伐採するばかりでなく、植林して育てていくことも、とても大切なことなのです。
●式年遷宮は、なぜ20年に一度なのか
ここで、また子どもたちに考えてもらう問いかけがありました。
昔からのしきたりですが、それには意味があるのだそうです。
これもまた難しい質問で、子どもたちはグループになり考えました。
子どもたちからは、こんな意見が出ました。
・神様はきれいなところが好きだから
・神様も、ずっと同じところにいたら、飽きるから
・いつもお願いをきいてくれるから、20年に一度くらいぜいたくをさせてあげたい
・昔は人の寿命が40年くらいで、だいたいその半分くらいでやった
柴原さんが、その理由は「技術の継承」だと教えてくれました。
式年遷宮に携わる宮大工は、「3回経験して、技術を伝えていく」ということなのだそうです。
「20代で助手・40代で主役・60代で総監督」このようにして、特別な技術を後の世代に教え、残しているのです。
子どもたちは、これから「助手」になる世代ですが、私たち保護者は、今が「主役」の世代の方が多いと思います。
仕事に限らず、いろいろなことに毎日一生懸命取り組むことで、子どもたちに「生き方」を伝えていく世代であることを、改めて感じました。
子どもたちに見せる「背中」を、たまには意識してみるのもいいかもしれませんね。
なかなかなじみのない「林業」や「式年遷宮」など、とても興味深いお話をたくさん聞かせていただきました。
柴原さん、本当にありがとうございました。
その柴原さんのお話から、子どもたちがたくさん感じることができる授業をしてくださった校長先生と長岡先生もありがとうございました。