02郷土を紹介する意義
- 公開日
- 2022/01/03
- 更新日
- 2022/01/03
第1集 篠岡百話序
郷土を紹介する意義 学校長 柴田 護
毎年卒業生の諸君が文集を作って中学校生活の想い出を残しておりますが、今年は郷土に関連した神社仏閣、人物、伝説、年中行事等を、みんなで手わけして調査研究し、それをできるだけ事実に忠実なものであり、将来の参考になるものであるように念願しております。私たちは自分の身近にあるものでも、案外うっかりして知らずに見すごしてしまうことがずいぶんあります。篠岡に生まれ、この地で育った皆さんが遊びたわむれた神社の境内や、お寺庭、何気なしに参加してきたいろいろの行事、おじいさんや、おばあさんから聞いた昔のお話等、一つの観点を定めて眺めてみると、そこに今まで知らずにすごしてきたことが、はっきりして種々意義を見出したことと思います。「温故知新」ふるきをたずね新しきを知るという意味からも、皆さん自身が実際に、その場へゆき、年とった人の話をきいたり、資料を見せて貰ったりして、まとめあげた記録が諸君自身の成長に役立つものであることを期待いたします。しかし、皆さんの調査が完ぺきなものであるとはいえません。将来あの時の自分の調べたことはまちがっていたと気づくことがあるかも知れません。そうしたことが判ればそれだけ皆さん自身が勉強し、成長したことになると思います。お互いに協力して作りあげたこの記録は、ささやかなものであるかもしれませんが、中学生活の最後に自分がとりくんで研究し、調査したたいせつな宝物です。いつまでも可愛がってやってください。