学校日記

03まず地図で小牧をさがしてください

公開日
2022/01/03
更新日
2022/01/03

第1集 篠岡百話序

 まず、中部地方の地図を開き、日本第三の都市「名古屋」の北西にある小牧を見つけてください。僕たちの故郷「篠岡」は、この小牧市内にあるのです。その面積約二八・三一平方キロメートル、人口は約八千三百六十人。全体が丘陵地帯で、七つの地区と開拓地区とにわかれています。僕たちの学校は篠岡のほぼ中心にあるが、急な坂が多いので通学はたいへんです。市の中心地「小牧」にいちばん近い地区「下末」のように増々発達する地区もあれば、学校から歩いて二時間以上も時間を要する地区もあります。
 それでは、地区別にそのようすを説明しましょう。篠岡の北東の大山地区は篠岡のいちばん奥にあり、人口は、四百十数人で、山がちな所です。すぐ隣りに観光客でにぎわう犬山市がありますが、余り結びつきはありません。庄内川に注ぐ大山川の源がこの大山地区にあります。険しい山が多く、ずっと奥に石金地区という、家が三軒しかない寂しい所があります。大山地区まで行くのに狭い一本道を約一・五時間位かかります。しかし、最近はゴルフ場ができるとか、大山スカイラインができるとか、温泉が出るといっているので期待は大きいでしょう。大山地区の西にある野口地区は人口千八十余人で、水田が大山地区に比べ多くなります。道路も舗装されていて景色のよい所です。いま人気を呼んでいる明治村へ行くのに、いちばん近い地区です。大山地区と野口地区とを合わせて大野地区といいます。
 大野地区の西側にあるのが林地区です。人口は七四〇人程度。篠岡中学校の所在地であり、幼稚園もあります。田畑がいっそう多くなり、二重の塔の建っている信貴山をよく見ることができます。そのまた西側にあるのが池の内地区です。人口千二百七十数人で、篠岡の中心地です。篠岡支所、篠岡農業協同組合、篠岡小学校、篠岡郵便局などがあります。池ノ内と林と合わせて、池林地区と呼びます。
 池林地区の南南西、約二・五キロメートル位離れたところに上末地区があります。人口は千二百二十人ちょっと。ここは今、東名高速道路が建設されて、小牧インターと春日井インターの中央部でいちばん景色のよいところとされています。ここも現在発達しつつあります。小牧・長久手の戦いで有名な小牧山が一目で見渡せます。上末地区の南側に下末地区があります。人口は千二百五十数人で篠岡内でいちばんよく発達しています。交通の便利がよく、名古屋方面へのバスもかなり出て、最近では交通量が多くなったため、中心の十字路に信号機がとりつけられました。また、軽工場もかなりあり、警察の学校も建てられています。こうして今や下末は篠岡の玄関口として、どんどん発達しつつあります。下末、上末西部を合わせて末地区といいます。
 末地区から東へ、隣りの春日井市内の桃山町を越した所に大草地区があります。人口は二千人近くで、面積は篠岡一です。地区は東西にわかれて全体が盆地状になっており、山がちです。交通の便は比較的よく、バスの終点でもあります。最近は木工所などが進出したり、東名高速道路と中央道路の分岐点、小牧ジャンクション、それに「桃花台ニュータウン」といって、大きな計画都市が建設されようとしています。その他、大草周辺に高根とか、小牧ヶ丘といった開拓地区もありますが、交通の便が悪く、まだ発達していません。しかし、果樹園が多くあり、篠岡名産のももなどが植えてあります。
 今まで述べてきたように、僕たちの故郷「篠岡」は、年ごとに発達しつつあり、僕たちがおとなになるころは、きっと立派な近代都市に生まれ変わるでしょう。